たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

映画感想/忍ぶ川

忍ぶ川
初めて観た

社会派の熊井啓としては
得意分野ではないような気がするが
なかなかの良作だった

その年の
キネマ旬報の1位でもある


人気女優であった
清純派の栗原小巻
不自然にその裸体を隠すことなく
文字通り身体を張った濡れ場を演じた

当初は
栗原小巻のライバルともいえる
主役に想定していたそうだ
ステージママと熊井啓のいざこざにより
日本全国の男性ファン
彼女の裸体を拝むことが出来なくなった


相手役は加藤剛
背の高い
ハンサムではあるが
色気がない
優等生

ほんとう美しく

TVドラマ<泣いてたまるか>の第12話
「子はかすがい」の彼女も
併せてみると
その美しさに見とれる

イメージ 1

人情に厚い街、深川
運河と木材の街、木場
廓(くるわ)の街、洲崎
そして浅草

ボクは京都が大好きで
そこには
厳かだったり
立派な寺が沢山あるけど

浅草、浅草寺
庶民の街
にぎやかな下町

そんな昭和の東京の風景


ときどき
面白いセリフ
いいセリフが
サラっと栗原小巻の口から飛び出す

「どんな人だって何かある」

他人には言えない
家族、親せき、親類の隠しておきたいこと

出逢いから
結婚して
初夜を迎え
結ばれるまでの物語


作中
何度も手を合わせるシーンがある
不幸の中で
いつも誰かに感謝したり
誰かのために祈ったり

そんな栗原が
6兄弟姉妹のうち
4人が自殺をした
そんな一家に嫁ぐ

光が灯ったように
この一家にも
明るい兆しがみえた瞬間だ

ところが
クライマックスの
初夜のシーンでは
おどろおどろしいBGMが支配する

P.S.

「それで、やったのかよー?」
「やるわけないでしょー!」

このセリフのやりとりが可笑しい

初夜までは
女性は貞操を守るのが
一般的だった時代の物語


ちなみに
ロマンチックなイメージと思った
タイトルの<忍ぶ川
登場する小料理屋の店名だ