たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/張込み(1958年)

名匠
<張込み>

セリフがなくても成立しうる映画は
優れた作品

まさに
この映画も
その部類に当てはまる

いい画がたくさん
ロケーションが素晴らしい
カメラワークがいい
構図がいい

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黒澤明から
「日本一の助監督」と
言われたそうだ

はたして
それは褒め言葉であろうか?

助監督として良くても
監督を目指すものには
必ずしも大喜びは出来ない

監督として
当初はなかなか活躍できず

この企画を得て
必死に仕事に向き合ったようだ

脚本には橋本忍
助監督には山田洋次

また
監督への足掛かりが掴めず
苦悩していた頃で
必死に素晴らしい作品を作り上げようとしていた
野村監督の姿に
山田洋次も刺激を受けたのかもしれない

ちなみに
本編の導入部分では
延々と
東京から佐賀までの鉄道の道中が描かれる
遠く遠い旅

その12年後に
山田洋次が監督として撮った
<家族>と重なるというのは
言い過ぎではないだろう

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張込みは
「覗き」行為
これはある意味刺激的で
脚本として面白い素材だ

代表作といわれる
砂の器>の陰に埋もれている
この作品こそ傑作だ