たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/劇場(3度目の鑑賞)

"おかわり"現象多発!? 劇場公開大ヒットスタート!主演・山﨑賢人×ヒロイン・松岡茉優-又吉直樹の原作を行定勲監督が実写化『劇場 ...

 

無性にこの映画が好きだ、自分の若いころのようで(山﨑賢人と容姿が似ていたという意味ではない)、、、とことんダメ男、ヒモ、いい女に頼って生きているだけの男、、、妻が「山﨑賢人には陰がない」というので見せたのだが、これでも「まだ足りない」と妻は言う、たしかに、さすがに森雅之の域までは到底到達できていないが、かなり頑張っているとは思うのだ、、、女「家計が苦しいから光熱費だけ負担してくれない?」男「ここはキミの部屋だろ、その部屋の光熱費出すっておかしくない?自分の家でない光熱費出すって、ヘンだよね?」女「ぁ、そだね、自分の家でもない部屋の光熱費出すっておかしいね」献身的に男を支える(甘やかす)女に胸がキュンとする、、、

 

後半、男は女が浮気したと思われる現場に向かい、何も言わず自転車の後ろに乗せアパートに帰るシーン、その長廻しの素晴らしいこと、その間女は一切喋らず、山崎は褒めたことのない女を褒め、そして感謝の言葉を口にする、、、ボクには出来ない芸当、怒りで爆発するのではなく、浮気したと思われる女(誤解かも知れないが、後ろめたい雰囲気を女から感じる)を褒めて感謝するなんて、、、しかし、作中とても好きなシーンだ、、、

 

この映画、ちょうどコロナで上映が危ぶまれ、AmazonPrimeに身売りし、映画館と配信の同時公開という荒業を決行、ただし劇場と配信ではエンディングが違うらしい、劇場で観ていないので、劇場版のラストは知らんが、この映画のラストに泣く、健気だった女にほんの少しの恩返し、、、ほんといいラスト、いい作品、、、

 

キャメラや照明など技術的なクオリティも高い、とくに照明監督の中村裕樹氏は東京兄妹、LOVELETTER、スワロウテイル、世界の中心で愛を叫ぶ、今度は愛妻家北の零年ノルウェイの森、怒り、リバーズエッジ、マチネの終わり、劇場、流浪の月、そして最近ではNETFLIX<地面師たち>、ポールシュレイダー(あの<Mishima>で)やハスケルウエクスラーとも仕事をしている、、、本作の中心になる女のアパート、てっきりロケだと思っていたが、スタジオらしい、まったくそうは見えないのはライティングによるもの、あまりにも自然、素晴らしい仕事ぶりだ、、、

 

バァ~、同じ運動靴、原チャリ、自転車、梨、テレビゲーム、革の財布、劇団「おろか」、劇団「まだ死んでないよ」、深夜の桜、、、

劇場・画像・写真 - ぴあ映画