以前なにかのテレビで聾唖者のドキュメンタリーをやっていて、その中で「不便に感じたことがない」「友達も多く楽しい」「とても幸せだ」「障害とすら思っていない」という言葉を得たことがある、、、そして、この映画は不自由のない人たちが障害者に対して可哀想という見方で聾唖者と接することに異を唱えている、そういうスタンスのの作品、、、彼らは歌も歌うし、ダンスもする、自分になりに自由に生きているのだ、、、障害のない人たちは、そういう人たちに寄ろうとしているつもりでいながら、実は自分たちの方に寄せようとしていて、それこそが幸福な事と考えている、ところが聾唖者にしてみれば、それはまったくの見当はずれで、そういう接し方にはうんざりしているのだ、、、
この映画の主役でありオスカーも受賞したマーリーマトリンは実際の聾唖者であるが、そのためだけに本作で演じたわけではない、本人は普通に俳優であり続ける、不自由のない人たちが俳優に憧れると同じ感覚で、なるべくして俳優になったのだ、、、彼女の中に「聾唖者だから」何かが出来る、何かが出来ないという気持ちは微塵もないのだろう、、、