タルベーラの幻の大傑作<サタンタンゴ>が
ついに今年9月に劇場公開されるが
7時間超えのその伝説的傑作に
観客の足は向くのであろうか、、、
そのタラベーラの<ヴェルクマイスターハーモニー>
タルベーラといえば
その再現性が素晴らしい
再現というのは
なにも実際と同じようにセットを組んだり
衣装をそろえるだけではない
まるで
それが本当にそこにあるであろう
同時進行的に観客が目にすること
もしくは、そこにいるかのような感覚に陥ること
しかし
この<ヴェルクマイスターハーモニー>は
実話でもなく
まったくのファンタジーでありながら
再現性に満ちているのが不思議だ、、、
数えてはいないが
2時間半ほどの尺で
たった40カットのようだ
(マイケルベイなら15秒ほどで使ってしまうカット数だ Ⓦ)
その全てのシーンが
1シーン1カットで撮られている
しかも
<立ち去った女>のようにほぼ全てFIXの画ではなく
縦横無尽にキャメラは動く
そして
そこに生まれる
タテめの画、深い画、逆光
光がとんじゃっても構わず黒とか陰を重視する画
面白いストーリーではないが
カッコイイ画が随所に映し出される、、、
ハンナシグレが出演しているが
「私の必要性があったの?」と呟いたそうだ
再現性には元々存在感のある俳優を演者に使う必要はなし
ハンナシグレが技量を発揮するほどのことを望まれていなかったようなのだ
実は
これをオフィシャルでないYOUTUBEで観た
しかもちゃんと日本語字幕付き
誰かが
ゲリラ的にアップしたものだろう
しばらくすれば
消されてしまうかもしれない
これは違法だ
しかし「悪」だろうか
なかなか手に入らない
眼にすることが出来ない
文化的な価値のある傑作を
なかなか観れないことの方が「罪」ではないか?
金持ちだけが
もしくはその権力を保持する者だけが観れるとしたら
それは「差別」的だし
文化は「平等」であるべきだ
だから「必要悪」といえるだろう
何が悪?
この映画の象徴は「クジラ」
ふと思った
食べていい動物と
そうでない動物があるのなら
人間の存在自体が「罪」であり「悪」だ、、、