たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/四季を売る男

スコセッシが「大好き」「観るべき映画」という

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物語
外人部隊から戻ってきたハンスは、結婚して警官になるが、逮捕した娼婦の誘惑に負けて解雇されるはめになる。そして、彼は果物屋を始めるが、愛のない生活をまぎらわすため酒に溺れる。そんな彼はある日心筋梗塞で入院する。退院後、一人の男を雇うが、その男は妻の浮気相手だった。その後、外人部隊時の友人を新しい協力者に迎え、商売は軌道に乗ったものの、ハンスは自分の存在理由が分からなくなってしまう。彼は呑んだら死ぬと言われていた酒を、行きつけだった酒場で友人たちの面前で大量に飲み、心筋梗塞の発作で死んでゆくのだった。そして、残された妻は協力者の男と新しい生活を迎えようとする、、、 (Yahooより抜粋改変)

ダグラスサークからの影響を公言するが
影響を受けながらも
独自の世界観を構築している

そのファンビンダーから
多大な影響を受けているのが
アキカウリスマキだが、
こちらはパロディとも思えるほど似せていて
しかしながら大袈裟にデフォルメし
特徴を強調するあたりは
まるでコロッケや清水アキラの芸風のようだ
それによりモノマネはオリジナリティへと昇華される、、、

男は屋台を引いて季節の果物を売る
梨やプラム
大声を張り上げ売り歩く
ここが寂しいね

以前は警官で
権力の側にいたわけだから
庶民の側で媚を売るのはプライドが許さないのだろうね
張りのある大声で客に呼びかけるのは
そうすることでプライドを保っているようにさえ感じる

しかし
すべて自分のしたことの結果なのだよね

誰をも責めることは出来ず
すべて自分に責任があるのだ
その結果の今の生活
愛のない夫婦生活もその結果

そして
雇った男が信用できず
売上を誤魔化さないか
いつも偵察するあたりは
充実していた警官の時の気持ちを
思い起こさせるのだろうね、、、

最後は信用できる友人に妻を託すように
自らの命を絶つ
悲しい男の物語、、、