たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/マリアブラウンの結婚

何十年の時を経て
ファスビンダーの<マリアブラウンの結婚>を観た

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この映画が公開された1980年代
そこそこ映画は観ていたつもりだったが、
この映画は
とくだん記憶に残った作品でもなく
その頃は
ニュージャーマンシネマよりも
コッポラやスピやスコセッシに夢中だった

十分大人になって
映画も沢山観るようになって
あらためて観てみると
素晴しい出来の作品と気づく

思えば
昔は映画の細部に関心なく
ただただ目の前で繰り広げられる「動き」と「ストーリー」によって
映画の良し悪しを判断していたのだろう、、、

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物語は
半日と丸一晩の結婚生活の後に戦争にとられた夫の帰還を貧しいながらも待ち続ける女マリア、しかし夫が戦地で死んだと知らされてからは米軍進駐軍専用のバーでホステスとして働き黒人の愛人となる、黒人の軍人が結婚を望んでもマリアは「夫を愛している、夫の妻のままでいたい」と愛人というポジションのままを希望する、やがて黒人の子を身籠った頃、マリアの夫が現われる、夫は黒人と妻が裸でベッドにいる姿を目撃すると、妻は黒人を殺した、しかし夫が妻の身代わりになり刑に服すこととなる、夫が釈放される日までに家を建てることを決意する女はやがて貿易会社の社長の愛人になるが、やはり愛人以上のポジションを望まず、社長はとうとう刑務所のマリアの夫に会いに行くのだが、、、

まるで続編であるかのように思える、

愛する時と死する時>の「女」の
その後を描いているかのように感じる

男に翻弄される弱い女の映画も多いが
強く逞しくズルく賢く生きる女の姿を描いた映画が好きだ
まるで<にっぽん昆虫記>のような、、、

ベルトルッチの空気、雰囲気が漂うに感じた
画の構成も非常に似ているし
ウェットな画調が似ていると思ふ、、、

マリア「酒は売るが、身体は売らない」
相談役の医師「患者はウソを言う、でも、キミは信じる」

黒人との子は死産したと医師は告げるが
意図して医師が命をとった

貧しかったマリアは
じょじょに良い服を着て
美味しい食事をするようになる
刑務所の夫に会いに行くときは夫よりも背が高い
ハイヒールをはいている
そして、言う
「私は変わるの、貴方の代わりに家を建てる」
ここから新しいマリアの生き方も始まる、、、

語りどころは沢山あるのだが
徐々に追記していくことにする
あまりにも凄く素晴らしく興奮しているのだ、、、


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