たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

ツカミはOK!な映画/早春

DEEP END

ポランスキーの<水の中のナイフ>で
脚本家として映画界デビュー
この作品<早春>は
長いことカルトムービーとして人気を博し
最近では<イレブンミニッツ>で健在を示し
<マーズアタック>や<アベンジャーズ>にも出演する
イエジースコリモフスキ監督の
<早春>が
デジタルリマスター版で
リバイバル上映されたので
観てきた

この作品は
町山氏が
「トラウマ映画」として語ったことが
話題となり
再上映が熱望されていた

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小、中学校のあの頃
土曜日のお昼に学校から帰宅すると
12Chあたりでやってたような
60年代の英国を中心とする
ヨーロッパのB級作品
独特の湿った質感に
子供ながらに怪しさを感じドキドキした
ハロルドとモード>なんかにも通じる雰囲気

記録はしていないが
あの当時たくさんテレビで
この手の映画観たからね
おそらく<早春>も観ていただろうね
今回観ていて
昔観たような気がして懐かしかった

あの頃はまだ
「カルト」なんて言葉もなく
そのような類の映画になるとも考えずに
観ていたよね

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物語は
15才の男の子が室内プール兼個室浴場に勤めだすと、そこの従業員女性から怪しげな客対応を頼まれる、しかし童貞で純情な男子はなかなか馴染めない、一方その年上の従業員女性に憧れはじめるが、その女は個室浴場で男性客相手にいかがわしいサービスを施しているようだ、さらに男の子が卒業した学校の教師とも不倫をしたり、ほかのスタッフからも援助交際を受けていたり、婚約者がいる一方ストリップ劇場でバイトもしているようだ、憧れの女性のふしだらな謎の生活とその状況に苦しむ少年が辿る悲劇的な結末、、、

簡単に言えば
グローイングアップもの

憧れの怪しい年上の女性にジェーンアッシャー
この名前を聞いてピン!と来る人は音楽通、ビートルズマニア

そ、ポールマッカトニーの元婚約者で
この撮影当時まさに婚約期間中であったが
ヌードやSEXシーンも受け入れて出演した、、、

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オープニングの動画でも分かるとおり
時代を映すようなサイケな雰囲気
デジタルリマスターで色彩や陰影は美し再現され

寄り/引きがハッキリした構図
寄るときは徹底して肉薄し
引くときはハッキリと、そして奥行きも出して引く
いさぎよいカメラワーク

主要舞台となるプール施設内の壁が非常に汚く
観ている間、ペンキ塗り変えたくなる衝動にかられていたら
あるシーンで主人公が演じている後ろで
セリフのない演者が壁を塗り始めた

この壁の「汚し」には
監督は、かなりこだわったそうだ、、、

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途中
主人公女性が婚約者にポルノ映画館に連れて行かれるシーンが登場する
あきらかに<タクシードライバー>を連想させる
と、いうか<タクシードライバー>が
いや、スコセッシがそのアイデアを拝借したんだろうね、、、

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