冷えた白ワインを用意して観たいね
12のエピソードからなる
溝口健二の赤線地帯からインスパイアされた
ゴダールの数々の印象的な画からなる傑作
キレイで洒落た
フランスの感覚、パリの感覚、ゴダールの感覚
やはり
政治色の薄いゴダールはイイ
9景では
アンナカリーナの踊り
というか
揺れる揺れる揺れてるだけのような
踊りのシーンが
すごくイイ
ジムジャームッシュの
ストレンジャーザンパラダイスで
オンナが
キッチンでラジカセの音楽に合わせ
体を揺らしている場面を思い出させる
劇中の洒落たセリフ
「女は3種類しかない」
「表情が1ツの女、2ツの女、3ツの女だ」
3ツでもミッツマングローブは女ではない(これは劇中のセリフでない)
カフェで出会った老人と哲学的な話しをするシーン
三銃士の話しになり
「爆弾を仕掛けて逃げる途中で、『何故右足を上げると次に左足が続くのだろう』と
考えてしまったら足が止まった、動けなくなった、
考えてはいけないのだよ、走り続けなければ、考えた途端死んでしまうのだ」
第1景では
別れた夫と
バーのカウンターに隣り合って座り話す
ふたりの間に(目の前の壁に)「野火」の字がある
市川崑の映画<野火>のポスター(?)だね
人間の本性を描き切った野火
このファーストエピソードで
ゴダールも
「人間」を描きますよと宣言しているようだ
ゴダールは
白黒なら<女と男のいる舗道>が
一番好きかも