『10番街の殺人』(じゅうばんがいのさつじん、原題:10 Rillington Place)は、1971年制作のイギリスの犯罪映画。イギリスで死刑制度が廃止される事態を招く結果となった冤罪事件「エヴァンス事件」を描いた実録クライム映画。原題の「リリントン・プレイス10番地」は、連続猟奇殺人事件の舞台となったロンドン・ノッティング・ヒルの番地名。リチャード・フライシャー監督。日本では劇場未公開。(Wikipediaより)
そっか、70年代の映画ならタイトル聞けばたいてい分かると思っていたが、このタイトルが思い出せなかったはずだ、日本未公開、、、こんな凄い映画、日本人のほとんどが知らないなんて残念なことだ、、、今回はフライシャー作品ということで次男に勧められて観たけど、「110番街交差点のパクリ?ブラックエクスプローション?刑事もの?」まったく知識無く、期待しないで観たのだが、まさに埋もれがちな傑作だった、、、
リチャードフライシャーというと多くの日本の映画ファンは<ミクロの決死圏>を思い浮かべるのだろう、ほかに<海底二万里><トラトラトラ><ソイレントグリーン>、しかしそれらはフライシャーの本領を発揮してはいない、、、ボクは真っ先に<絞殺魔><見えない恐怖><マンディンゴ><スパイクスギャング>と言った傑作が思いつく、これこそが真のフライシャー作品といえるのだが、本作はスリラーとしてはヒッチの<フレンジー>マイケルパウエルの<血を吸うカメラ>さえ凌駕する語りの巧さが目を引く、とにかく話に引き込まれる、を通り越して、吸い込まれてしまった超一級の一本、、、
ちょっと頭の弱い男にジョンハートと、絞殺魔にリチャードアッテンボローなのだが、このアッテンボロー<羊たち沈黙>のアンソニーホプキンスを凌ぐこの演技にオスカーの候補にも挙っていないのが不当だ、観れば誰もが納得の演技、、、
音の制御、ズーミングの効果、フライシャー節全快、、、怖いよ、面白いよ、観なさい、、、