その未開の地に初めての牛が到着した頃、白人の男と中国人がそこで再会した、、、
年末のおそらく最後の映画館での映画鑑賞で今年一番の映画に出逢えた、、、<ファーストカウ>ケリーライカートの評判の映画が数年を経てやっと日本公開されたのだ、、、<ウェンディ&ルーシー><オールドジョイ>そして大傑作<ミークスカットオフ>と並ぶライカートの傑作がまたひとつ生まれた、、、
いまや「米国インディペンデンス映画界の宝」とまで言われるようになったライカート、すでにカサヴェテスと同格の扱い、優れた映像作家であることは間違いない、、、
ニューシネマの要素を含み、アルトマンの傑作<ギャンブラー>を思わせもするが、ライカートによれば「雨月物語とオプー三部作を参考にした」そうだ、、、
また音楽がいい、サントラを見つけて流しっぱなしにしている、、、
P.S.
ちなみにライカートの巧さをメモしておく
ネタバレもあるので伏字にして、
終盤、主人公二人が逃げる逃げる逃げる、銃を持った追手が一人いることを1カット見せているが、それ以降その姿は一切出さない、そして最後にどうなったかを具体的には見せない、見せなくても全観客は冒頭のシーンを思い出し理解する、見せなくても伝わることは見せない、ところがこれがアクションやサスペンスばかりを撮っている監督なら追手の姿を何度も見せただろう、複数のカットをインサートしてサスペンス感を出したいと考えるだろう、しかしライカートのような優れた監督はそんなことはしない、、、
4.5点