たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

ボクの好きなショット/春婦傳

 

 

 

鈴木清順って結局、語りは巧くないんだけど、あえて突飛なことやらなくても画はしっかり撮れる人、ピカソも普通に上手に絵が描けるのと同じだよね、、、とにかく、いちいち毎カット画が良いのだよ、その中でも主人公の野川由美子が戦場を駆けるシーン、この横移動の1ショットがこの映画の総てを要約している、、、とても印象的で、胸が震える名シーンとしてボクの心に刻まれた、、、

 

 

戦場における慰安婦モノでは岡本喜八の<血と砂>がとても良いけど、岡本喜八が軽快な音楽とユーモアを交えて戦争の空しさを訴えるのに対して、こちらはそんな軽快さもユーモアの欠片も見当たらない、、、当初は主人公を朝鮮人女性の設定に構想されたそうだが、その方がもっと話の厚みを増したかもしれない、作中でも朝鮮人慰安婦は登場するが、日本軍と戦場と慰安所を俯瞰で見ている役どころだった、、、

 


尊敬する今は亡き日中戦争を体験した大先輩が生前に言っていたこと、「戦場では慰安婦は丁重に扱われた」そうだ、くたくたの兵隊が神輿を担ぎ、神輿の上で胡坐をかいて札束勘定して見せびらかす朝鮮人慰安婦が憎たらしかったと言っていた、でも、そんな事実は語られず悲しいストーリーに歴史は書き替えられる、、、「ウソや空想が多いよね、その方がドラマチックだからね、戦場で命削ってない連中がエンタテインメント化してしまっているんだよ、そうすることにより慰安婦の実態を知らない人たちの涙を誘い同情を買うからね、歴史は勝った者によって都合よく書き替えられるんだよ、敗者は悔しくてもそれに耐えるしかない、それは仕方ない、でも、朝鮮って日本に勝ったわけではないよね、朝鮮人は戦争にもほとんど行ってないし、そんな連中が歴史を書き換えるんだよね」