「世界3大映像作家」といえば
オーソンウエルズ、フェリーニと、
そしてセルゲイパラジャーノフを指すそうだ
「映像の魔術師」とも呼ばれる
この代表作を観たとき<奇跡の丘>が頭をよぎったが
その<奇跡の丘>の、まさに脚本を書いたのが
キアロスタミやサタジットレイとは対照的な
目を離せない強烈なイメージの連続
そんなパラジャーノフの代表作であり
「史上最も美しい映画」とも言われる本作は、
言葉はあるが、セリフがない
演者同士が交わるセリフが一切ない
ほぼFIXの美しい画
モンタージュ的なカット割りがない
もしかしたら「映画的でない」という人がいるかもしれない
むしろ「映画的」ともいえるが
絵画などの芸術に近いということだろう
「イメージの羅列」とも言われるかもしれない
しかし、そういう声さえも軽々と飛び越えるほどの
圧倒的な芸術であることは誰も否定できないはずだ
むしろ「写真」や「絵画」ではなく
映画に属していてくれて有難い
ダメな人は数分で寝落ちするだろう
分かる人は眠気が覚める
そんな映画
「苦悩こそが生を綾なす」