<今夜、ロマンス劇場で>という邦画が公開中だが
どうやら
<カイロの紫のバラ>か<カラーオブハート>を真似たような感じがする
その映画ではなく
なんとなく<カラーオブハート>を再見したくなった
第二次大戦後の後遺症も少なく
経済的にも世界一の大国である米国が
ベトナム戦争までのバラ色のその時代
まだテレビは白黒で
映画もまだまだモノクロが主流だったけど
それでも米国が最も輝いていた頃
<グリース><アメグラ><BTTF><ペギースーの結婚>などなど
映画でも再三懐古的に再現される平和なその時代、、、50S
<カラーオブハート>も同じように
テレビで流れる平和な愉快な50年代の町を舞台にしたファンタジー映画
物語は
性格の異なる双子の兄妹が50年代のテレビドラマの世界に入り込んでしまう話し、古い価値観の世界に現代の価値観を持ち込むことにより起こる争いが町中の人々を巻き込んでいく、、、
以前観たときは
アイデアとテクニックに驚かされ魅了された
その当時としては
まだフィルムからデジタルに完全に移行する以前の手間のかかった技術
しかし
この映画の価値は単に技術的なものではなく
芯にしっかりとしたメッセージがあること
実はこの作品の劇中
黒人をはじめとした有色人種は一切登場しない
いわゆるカラードだね
「カラー」
ハートオブカラー(邦題)という
耳障りの良いロマンチックな題名は実は
差別、価値観、意見の相違、相互不理解、不寛容
排他的なことに対するメッセージが込められているんだね
立ち止まり変わらない世界は安心感がある一方
変わることへの不安とそれでも前に進んでいかなければいけない現実
主人公のセリフ
「こうでなきゃいけないってのはないんだよ」
お決まりの見ていて安心感のあるホームドラマ
そのドラマに夢中だった引っ込み思案の主人公もチェンジしていく、、、