タイトルは日本語なら「愛しのマックス」だね、ボクの1ジェネレーション上の先輩たちがカラオケで気持ち良さそうによく唄っている歌だ、大島の頭の中に荒木一郎がよぎっていたのだろう、、、
そもそも大島は策士だから、監督というより作家、作家というよりプロデューサー、プロデューサーというより策士、映画そのものよりも問題提示を観客に示し、その反応を愉しむ愉快犯であり確信犯、、、本作では女性と猿の愛を描いている、コメディとしては一瞬面白いが、もちろん獣姦の描写はなく、せいぜい全裸らしき女性がチンパンジーとベッドインしているカットを挿入する程度、だからそういった性癖的なことまでは本編でツッコんでいないし、本当はそういったセクシャルな部分にどこまで踏み込めるか、その覚悟が大島渚にあるのかが争点のはずなのに、そこは肩透かし、大島にしてはインパクトが弱く、それであるから現実的な問題として受け入れがたいものになっている、チンパンジーを愛してしまったポイントが描き切れていなから(セリフで数行のみ)単にペットへの愛、男女(雄/女)のLOVEではなく家族愛にしかみえない、、、主人公が何故チンパンジーを愛してしまったのか?そしてチンパンジーとの愛の描写がもっと深く描かれていなければ大島渚が監督する意味も意義も必要性もないではないか、、、
ラスト直前でチンパンジーが車の天井に載って、まるでパリに凱旋するようなシークエンスは必要だったのか?なんかヘンな感じ、、、
猿は恐らく<2001年宇宙の旅>の特殊メイクのスッタフが担当したんだろうね、とても良くできている、、、
シャーロットランプリングの横顔が美しい、、、そういえば、意識しているのか彼女の側面を撮ったショットが多いような気がする、、、