たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

意味深なショット/舞踏会の手帖

 

デュヴィヴィエの名作<舞踏会の手帖>若き日の想い出を頼りに、当時知り合った男たちを訪ねる未亡人の物語、、、今では、自殺した男、ギャング、神父、自由気ままに山に暮らす男、結婚当日の市長、おちぶれた船医師、美容師、、、みんな彼女をガッカリさせる、過去なんか良い想い出としてとっておいた方が良い、決して追ってはいけない、常に前を見なさい!という映画なんだね、、、そのラストがまさに主人公が後ろを振り返らず前を向いた瞬間を表現している、読み解けない人は「なんでタバコ?」「なんでこんなショットで終わるの?」と思ったかもしれないが、、、

 

映画の中でのタバコは「SEX」のメタファーと言われるが、それを表しているのが<舞踏会の手帖>のラストだ、、、過去の男たちに失望して家に戻った主人公の女性が、一人だけ会えずにいた男の息子と出会う、、、そしてラストシーン、彼女の屋敷、その若者が主人公の屋敷で暮らしているようだ、そしてラストカット、彼女は吸っていた煙草を灰皿に置き若者と舞踏会に出掛けていく、キャメラは部屋に残されたその煙草にぐぐっと寄っていく、、、意味がなかったらラストがタバコじゃないよね、あえてそのタバコに寄って行くようなキャメラワークしないよね、意味があるからこういう撮り方にしたんだよね、、、最後は主人公の女性がその若者を、昔の男友達の息子を、ツバメちゃんにしちゃいました、ジャンジャンってことだよね、、、