たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/マダムと泥棒_THE LADY KILLERS

 

イーリングスタジオについて日本人はあまり語らない、というか映画ファンを自称していても観ない人が多い、絶対に観るべき作品、後の映画に影響を与えた作品が多いのに知らない、<カインドハート><白衣の男>は死ぬまでに絶対観るべきだし、というボクもやっと観た名作<マダムと泥棒>は映画を愛する人なら必見だ、、、英国のセンス、凶行や犯罪の中にユーモアや風刺を交えたスタイル、それはチャップリンもそうだし、ヒッチもキャロルリードにもみられること、グリナウェイやモンティパイソンもその流れの中にある、さらに<ワンダとダイヤと優しい奴等><ノッティングヒルの恋人><ショーンオブザデッド>へと続くイーリングスタジオの、いや英国映画の精神、、、

 

 

数々の映画に影響を与えた<マダムと泥棒>、コーエン兄弟はあまりにも好きすぎて<レディキラーズ>としてリメイクしてしまったほど、、、アレックギネスが<戦場にかける橋>で世界的に有名になる前年のこと、ピーターセラーズは実質映画デビュー作で、アレクサンダーマッケンドリック先生が米国に渡り大傑作<成功の甘き香り>を発表するのはこの作品の一年後、、、

 

 

物語は、独り暮らしの老女の家に部屋を借り、ついでに老女を利用して強盗を働き成功したかに思えた5人組だったが、事態はおかしなことになっていく、、、ハラハラドキドキと笑いの連続、、、年寄りって社会ではウザがられているけど、ウザい婆さんがどんどん愛しく可愛いく思えてくる、そしてラストはウザがられているからこそのオチ、、、日本では埋もれているけど、世界中ではとても愛されている傑作クライムコメディ、これを観なくちゃ死ねないよ、、、

 

狙いで誇張して顔だけに照明を当てる、、、

画を見ても解るかもしれないがコーエン兄弟の血肉の30%以上はこの映画から出来ているような気がする、、、