昨年見逃した映画の一本
<燃ゆる女の肖像>をやっと観ることが出来た
たくさんの「綺麗だ」「綺麗だ」の賛辞の声に
当然期待は高まっていたが
大そうな評判に反してボクには響かなかった
正直、褒め過ぎと思う、、、
だからね
こういうのは「綺麗」とか「美しい」とは違うのだよ
「クリア」「鮮明」と、映画の場合の「美しさ」は意味が違う
「映像美」ではなく
これは単なる「デジタル美」でしかない、、、
一貫して<ファニーとアレクサンドル>の色味を狙っている
淡い水色、ペパーミントブルーを背景にしたショットの数々
しまいには浜辺の岩場まで着色して画を作っているように
作り込み過ぎてむしろ人工的で自然でない
どこか薄っぺらい
もしも
監督が絵画的な美しさを狙っていたのなら
フィルムで撮るべきだったね、、、
ただね
撮影よりも
むしろ録音が良いよ
細かい音
衣装が擦れる音や暖炉の薪の燃える音、ロウソクまで
丁寧に音を重ねている
音楽もほとんどなく
音楽によって高揚感を生もうとしないところは潔い、、、
3.1☺