たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/ニューヨークの王様_A King in New York

f:id:toughy:20210215140846j:plain
f:id:toughy:20210215140842j:plain

 

チャップリンの作品群では

名作と呼ばれる作品が沢山あるわけだけど

この映画を名作とか傑作という人はあまりいない

でも、ボクは思う、、、<ニューヨークの王様>これは傑作だぞ!と、

 

1957年の英国の喜劇映画。チャールズチャップリン監督、主演。チャップリン最後の主演作で、米国の政治や社会を皮肉っている。1952年にチャップリンが米国を追放された後に製作が始まり、アメリカでは1970年代はじめまで公開されなかった。 (Wikiより)

 

f:id:toughy:20210215140827j:plain

 

やはり映画はリアルタイムで観なくてはいけない、、、1950年代のチャップリンの映画を、70年代の米国人たちはどのように観たのだろう、、、笑い自体も変わっているだろうし、そもそもチャップリンじたいが過去になりつつあったものを、さらに後年に観ることになったわけだから、、、

 

ただね、単発のギャグ、各エピソードがぶつ切りで、つながりが途切れ、<ライムライト>まで出来ていた流暢な語りが出来ていないのは、、、この当時の米国のテレビのコメディホームドラマのようでもある、、、それが狙いであったのかは、定かではない、、、

 

f:id:toughy:20210215140823j:plain

 

でも、むしろこの映画、今観ると凄さが伝わるかもしれない、、、チャップリンにとって居心地の悪くなった場所である米国、追放された米国に対するチャップリンのしっぺ返し、米国内で一時代を築き、映画界に多大な貢献をしたチャップリンの反抗、、、米国の政治、社会、商業主義、コマーシャリズム、、、最後の最後になってもチャップリンの批判精神は衰えることなく、次々と米国の総てを皮肉って笑ってみせる、、、そういう骨太の喜劇、チャップリだからこその魅力は時代を超えて観ても薄らぐことがない、、、

 

f:id:toughy:20210215140833j:plain

 

映画は「現代生活の悩みの一つに革命がある(One of the minor annoyances in modern life is a revolution.)」という字幕から始まる。革命のため国を追われたイゴール・シャドフ王(King Igor Shahdov)(チャールズチャップリン)は、ほぼ無一文でニューヨークにやって来るが、同行した首相に証券類までも盗まれてしまう。王は原子力を使ってユートピアを創るという自分のアイデアを実現させるべく、原子力委員会接触を図る。ある夕食会で(王に無断でテレビ中継されていた)、演劇の経験があることを明らかにしたため、その後、テレビコマーシャルへの出演依頼が殺到する。最初は気のすすまぬ王であったが、後に生活資金を得るためいくつかのコマーシャルに出演する。ある進歩主義学校を訪問した王は、ルパート・マカビーという10歳の少年(マイケル・チャップリン)に会う。彼は学校新聞の編集者で歴史に造詣が深く、王にアナキズム的な講釈を行う。ルパートはいかなる政府も信用しないと述べるが、両親は共産党員であった。次第に王自身が共産党員であると疑われるようになり、マッカーシー下院非米活動委員会(当時アメリカで赤狩りを行っていた委員会)に喚問される。王の容疑は晴れ、離婚して今はパリにいる元王妃と再会する決意をする。しかし、ルパートの両親は投獄され、委員会は少年に両親の友人達の名前を密告するよう迫る。少年は王と再会した際、両親の友人の名を密告したことで「愛国者」と称えられるが、罪の意識に苛まれ苦しんでいた。王は赤狩りのばかばかしさにあきれ、少年に両親と共にヨーロッパに来るよう招待する。

映画では、非米活動委員会に対する攻撃に加え、アメリカの商業主義やポピュラー音楽、映画への皮肉も随所に見られる。自身曰く 「『ニューヨークの王様』は私の映画の中ではもっとも反抗的なものだ。私は、今話題になっている死に行く文明の一部になるのはごめんだ」。前述の王が夕食会に出席する場面では、当時の俳優が何人も皮肉られている。また、王が映画館で、『男か女か?』という映画の予告を見る場面があるが、これは『グレンとグレンダ』(Glen or Glenda)のパロディーである。 ラストの放水のシーンは無声の浮浪者チャーリー時代の短編「チャップリンの活動狂」・「チャップリンの道具係」・「チャップリンの寄席見物」のラストで披露していたギャグを再現し「寄席見物」以来となる物だった。(Wikiより)

 

f:id:toughy:20210215140839j:plain
f:id:toughy:20210215140835j:plain

ドーンアダムズが美しく、チャーミング、、、