当初は溝口健二監督作品として企画され、二代目中村鴈治郎、三益愛子主演でクランクインした人情悲喜劇。溝口が三益に「ちょっと病院に行ってくる」と告げて病院に行くと白血病だとわかり、急遽入院し、そのまま急死した。吉村公三郎が引継ぎ、三益の代わりに浪花千栄子が起用された。主演は鴈治郎だが、クレジットでは売り出し中の市川雷蔵の名がトップとなっている。
貧乏百姓が金貸しから逃れるために大阪の町にやってくるが食い扶持はない。腹をすかせる家族が米倉の近辺に落ちている米の一粒一粒を拾って集め、やっとの思いで家族がありつく銀シャリ。その日から貰った物を売る、タダの物を売る、拾った物を売りさばく家族たち、勿体ない精神で十年後には屋敷に住み、金貸しの商いの傍ら、茶殻を干して少しお茶っ葉を混ぜて売る、貰った木屑は割りばしに仕立て売ったりもする、、、
日本版<グリード>
勿体ないや合理的が度を超えて
妻の大病にも薬代を惜しむほど
「どうせ死ぬのだから薬代が勿体ない」
ドケチ精神は家族でさえも見殺しにした
ユダヤ人>インド人>中国人>大阪人>東京人
商売は西に行くほど上手という
しかし、この大阪のドケチは
とうとう最後には金に狂って死ぬことになる、、、
腹が満たされれば
その後は「金」に執着する
人間の欲は次第に巨大になる、、、