ロッドスタイガー主演のサミュエルフラーの<赤い矢>は傑作だった、、、原題「Run Of The Arrow」とは「矢走りの刑」放たれた矢のところからスタートして追っ手から逃げきれれば放免となるが、しかし裸足で逃げなくてはならない、追手のインディアンはモカシンを履いて銃や矢をもって大勢で逃げる者を追いつめる、今までに逃れきれた者はいない、、、
南北戦争終焉まもなくの頃、南部の兵隊の生き残りの主人公は負けを認めたくなく、先住民居留地へと赴く、「俺を仲間に入れてくれ」と、アメリカという国とは関わらず生きていきたい、しかしそんなわけにはいかないのだが、、、北軍に屈服するなんて許せない、いかにもロッドスタイガーに相応しい負けを認めない頑固さ、ところが先住民と北軍(合衆国軍の騎兵隊)の調停役を任された主人公は毛嫌いしていた北軍出身の隊長と徐々に距離が縮まっていく、、、「南だ北だではない、新しいアメリカ合衆国が生まれるのだ」
米国では単なるB級映画の監督としてでしか評価されていなかったサミュエルフラーが、独立プロダクションを興しての初めての作品である、それだけにそれまでの雇われ監督の立場とは違い、己の作家性を顕著に表した渾身の一本、、、
ブロンソンも、、、