たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

映画感想/Fukushima50

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動燃

動力炉核燃料開発事業団

昔、そんな組織があった

 

ボクは昔(20代中ごろ)

そこの広報のVP(PRビデオ)を制作していた

ま、原子力発電の安全性を訴える片棒を担いでいたことになる

でも、そりゃ、仕事だからね、仕方ないね、堪忍ね

 

どんなに原子力発電が

安心安全で、低コストでクリーンなエネルギーであるかを

世間に広める役割の一部を担っていたのだ、、、

 

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全国の原子力発電所を廻り

とくに「もんじゅ」と「東海村」には頻繁に訪ねて

ビデオカメラに映像を収めた

 

ところがね

たとえば「東海村」の人たちにインタビューしても

当然みんながみんが賛成/歓迎しているわけではなく

不安を口する人も多いのが実態だった

 

だけど

そんなコメントは当然使わなかった

っていうか、使えなかった

 

当然

動燃にとって都合の良いシーンしか使わないわけだけど

それでもボクは

そんな反対的なコメントを捨てずにとっておいた

いわゆるNGシーンだね、、、

 

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そして完成後

クライアントである動燃の広報担当者などを集めて

完パケの試写を行った時だった

 

試写が終わった後に

ボクが密かに編集していたNGシーンによる別バージョンを

急遽披露することを強行した

 

ボクの編集したソレは

動燃や原子力発電には

非常に都合の悪いシーンばかりを集めているわけだから

クライアントが激怒することも予想されたが

監督は「やっちゃえ!」と背中を押してくれた

 

「助監督のボクが遊びで作ったので、ノリで鑑賞してください」と

一言加えてからプレビューした

 

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ボクのゲリラ的な行為に

その場にいた弊社の役員とプロデューサーの顔が引きつった

 

もしかしたらボクの「クビ」も有り得たが、

ラストシーンの本来なら日が昇るシーンでは

ボクのバージョンは

日が昇ったと思ったら

水平線に線香花火が落ちるように日が落下してしまうのだが

その瞬間大爆笑となり

クライアントは大喜び拍手喝采だった、、、

 

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ま、ボクは事後

副社長から呼び出され小言を言われたが

とくに処分もなくに済んだ、、、

 

その後、

ボクは業界の仕事を辞めた後も

何の縁か、たびたび福島原発をとくに

全国の原子力発電所を訪ねることが多かった

 

でもね、

その数年後に起った東海村での臨界事故

お二人が死亡したその事故は

ボクにとっては衝撃だった

 

しかし

その後も原子力発電は止まらず、

東北の大震災での予測不能な巨大津波が福島の原発を呑み込み

ふたたび日本は危機に陥った、、、

 

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この映画は

その福島原発の事故を再現したものだが

ほんとうに怖かった、すごく怖かった

 

奇跡的に、神頼み的に助かっただけで

主人公たちでさえ死を覚悟していた

東京を含めた東日本全体が死の土地になる運命だったことに

あらためて背筋が凍る思いだ

 

やっぱり原発はマズイよ

はやく代替のエネルギーを

本当の意味での安心安全で、低コストでクリーンなエネルギーを!

 

3☺

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