男は
本気と遊びを分けて考える
愛情と欲情も別
しかし、女は違う
アントニオーニと
このアントニオーニの遺作を補佐したヴェンダースの
<愛のめぐりあい>
オムニバス形式だが
主だった部分をアントニオーニが撮り
つなぎの部分をヴェンダースがサポートしたようだ
共同監督ながら
ほぼアントニオーニ作品といえるだろう
アントニオーニとヴェンダース
互いにそれぞれの<さすらい>を撮った
まさに「さすらいの二人」Ⓦ
今回はオムニバスの形式だが
そもそも<女ともだち>から始まって
どの作品でも一貫して
アントニオーニは本編中に様々な愛の形を見せてきた
それがアントニオーニのスタイル
今回は「窓」をかなり意識している
車窓であったり、ショーウィンドウであったり
外からは丸見えの夜の窓際
内側から眺める外
外から見る内側
カーテンやブラインドはなく
脆弱で不確かなガラスを挟んだ
内と外
それは丸で
人の心を意味しているかのようで
心にしても
内にあるものと
外にあるもの
薄っぺらなガラス一枚を挟んで
互いにまったく別の見え方が用意されている
窓の内と外は
人の心と体のようでもある
また今回もアントニオーニの罠にはまって
映画の中に引きづりこまれた、、、