うちの天然妻は
秋吉久美子に似ていると言われていた
もしくは古手川祐子
ボクは中学生の頃
風吹ジュンと共に
下敷きに秋吉久美子の雑誌の切り抜きを忍ばせていた
だから、きっと、必然的に妻に魅かれたのだろう、、、
そんなことは
どうでも良かったが、
滅多に観られない
フィルムセンターから名称を変えてから初めて
国立映画アーカイブに行った
昔は大昔はフィルムセンターの頃は
ちょくちょく行ったのだが
最近はさっぱりだった
なぜか
たまたまネットで見かけた縁で
足を運ぶことにした
まるで、何かに、誘われるままに、、、
文学、演劇の勉強をしている次男の解釈によると
この作品は狂言や能なのだと、
魂は死んでも存在するか?のテーマによって
その町をたまたま通りかかった主人公の男のある夏の鎮魂の体験なのだ
もしも、これをミステリー的な読み方をして鑑賞してしまうと
とんでもなく難解な穴から抜け出せなくなってしまう
難しく考えるな!Feel!
本編すべてが終わって思うのは、
ファーストシーンのFIXの長回し
延々と遠くから車がキャメラを横切るまで続く
そのシーンが活きている
主人公の男が
その町に足を踏み入れた瞬間
そして、そこからの登場人物たちとの出逢い
そして、
最後に主人公二人の別れ際
秋吉久美子が一言呟く
「あそこまで行くまで、決して振り向かないでね」
男は従い
そして振り向くと
もうそこには誰もいない
あの世とこの世の境なのだね、、、
そもそも
実験的な映像を主とする映像作家なのだ
松本俊夫は商業映画には向かないので
正直面白いものではない
しかし
良いとこも沢山ある
以下、単にボクが良く思ったこと列挙
*冒頭の各シーンの色調のブルー
*多用される俯瞰撮影
*空撮
*窮屈な車内撮影、不思議に面白い
*プールサイドの演者のやりとりとキャメラワーク、カット割り
(この映画で一番良い)
*廃墟でのライティング
*ケーシー高峰が非常によく頑張っている
*そして何といっても綺麗な秋吉久美子の裸体
*とにかくロケーションが良い、やはり映画はロケハンが重要
とくに
この映画の一番の見せ所
秋吉久美子が唐突にスッ裸になるシーンの水辺
(「海」と言っているが、実際は河原のような気がする)
このロケーションが美しすぎる
そして神秘的でもある