「夢の中では未来は平和で明るい、だから僕は眠るのが好きだ」
これって、いいようで
実は非常に恐ろしい言葉だよね
夢の中の未来は明るくても
今の現実は、目を閉じて眠ってしまっていた方が良いほどなのだ、、、
本編では、実はもっと引いた画なんだよね
このぐらい寄った方がいいのに
どうしてなのか監督に聞いてみたい
ボクが黒沢清を好きなのは
説明しすぎない演出が好きなんだ
この映画でも
いろいろあるけど
両親を惨殺された娘が深夜パジャマ姿で街を往く
なにもセリフがなくても
このワンカットで事態がすぐに進展することが分かるね
手だてが分からず
娘が警察か誰かに
知らせに行こうとしているとだけ伝わるカットだからね
いい監督って
みんなこうしてるよね
なのに
それを学ばないダメ監督連中は
沢山カット割って
たくさん演者に喋らせて
キッチンで料理している奥さんが
画面を見なくてもストーリーが分かるように作るからね、、、W
*許しのシーンでは<戦メリ>だね
*対位法だっけ
見せられるいる深刻なシーンに不釣り合いな音楽をあてているね
*16mmからブローアップした荒い粒子の画も活きているね
*「反応しない奴」=クラゲ=「オマエと気が合うよ」
浅野とオダギリが
似た系統の普段着なんだよね
街で観察していると
ツルんでいる同士
とくに女性は
女性同士の仲良しさんは
同じ系統の服を着ているよね
同じ服の色違いだったりね
父親が次男に尋ねる「守(長男)って、どんな奴なのかね?」
息子を失った父と
友人を失った男
失った者同士の出会いのシーンがいいね
葬式の帰りかね
ちょっとハイキー気味の画だけど
そのやりとりもいいし
この出会いが二人の男の「やり直し」の物語のはじまりだね、、、
昔は(ボクらの子供頃=昭和)
父親とキャッチボールをしなくても
子供たちは自然と球の投げ方、捕り方を覚えたよね
やる場所や、機会が多かったわけだけど、
今では教えようとしないと
子供が自然と覚えるなんてシチュエーションはないね
だからね
父親はね
きちんと子供と向き合って
いろいろなことを教えないといけないんだよ
ボクは長男にはいろいろと教えたけど
引っ込み思案の次男にはキャッチボールもロクに教えなかったから
次男は運動が苦手だね
ボクに孫ができたら
ぜったいに教えたいことが3ツある
*キャッチボール
*水泳
*柔道の受け身
これは男なら身につけておくべきことだと思うんだよね(女子でも)
なんて、ことを、余計なことを、
いろいろ考えてしまった映画でした、、、
いいとか、正解とかでなく
ボクは黒沢が好きだ、、、
カッコいい~
こーゆー逆光の画は大好物
うしろのゴミ山の作り込み感が素敵~
セットと言えるほどのものでもないが
簡単なプロダクションデザインだけど
監督本人がやっているようだね