Body and Soul
赤狩りの犠牲者の一人
ロバートロッセン
そのため
<オールザキングスメン><ハスラー>といった傑作を残しながら
10本に満たない監督作品数
アカデミー作品賞に輝いた<オールザキングスメン>では
作品賞だけの受賞となり
監督、脚本など個人賞に関しては受賞を逃している
ハリウッドは
ひとつの才能を生かすことが出来ない罪を負った、、、
常に人間の「欲望」と「不正」を描き
巨大な力に人が押しつぶされていく男たちの姿を描くロッセン
本作では
拳が銃の代わりになるフィルムノワール
信頼する友人、トレーナー、婚約者を
裏組織によって奪われていく男が、
チャンピオンという頂点から
八百長という手段で
プライドまでをも奪われようとする
良心と尊厳をかけた反抗の先に
リングを降りて
婚約者の肩を抱き会場を後にする男の背後に
裏社会による報復が想像され
婚約者と共に再び歩き出したとはいえ
けっして幸福な未来が待っているとは思えない
そんなラスト
それ以上を見せず幕を閉じる、、、
スポーツ映画、ボクシング映画の傑作であり
フィルムノワールの傑作であり
ある男の生きざまに胸を熱くする1本だ、、、