たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

映画感想/乱れる

ああああ、やっぱ好きだわ、この映画
たぶん3度目、4度目の鑑賞だけど
見るたび発見あるし
何度観てもいいね

デコちゃん&若大将主演の
成瀬巳喜男のメロドラマ

洋にダグラスサークがいれば
日本に成瀬ありだね

この二人
世界のまったく違う場所で作品作りながら
本当、作風が似てるね、、、

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普通映画って
「起・承・転・結」の配分って
だいたい決まってるもんだよ

ラスト20分になると
いよいよクライマックスだね

ところが成瀬の場合
「承」が長いんだよね
バランス無視で「承」を描く

そしてそれが
「長い」とか「たるい」とか感じさせない
むしろ成瀬のそこが楽しみ

よくここまで引っ張れる
そのスゴさ

そして
この映画では
ラスト20分で「転・結」
「大丈夫かよ」って
コッチが心配しちゃうくらいだけど
畳みかけてラストの1カットに連なる、、、

列車の中のシークエンスの
編集というか演出が巧いね

若大将とデコちゃんの
距離感を徐々に詰めていくあたり
ほぼほぼサスペンスだよ

成瀬はサスペンスを撮る手法で
メロドラマを撮っているのだね

そして
「私だって女だから・・・」デコちゃんのセリフで始まる「結」

予想外のラストだけど

デコちゃんの顔がアップになって「終」わけだけど
今風にやるなら
ここでデコちゃんのドアップの表情に
バーンと載せる感じで「乱れる」のタイトルを出したいね



乱れる」の意味は
これは事故なのか?やっぱり自殺なの?
そのデコちゃんの動揺
デコちゃんの最後の一瞬の表情をタイトルにしたものだからね、、、

ま、
やっぱり素晴らしいです、成瀬

男でも嵌るメロドラマ
たぶん死ぬまでに
あと5回くらいは観るだろうなぁ、、、

4.5☺


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