たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

映画感想/ダンサーインザダーク

ドグマ95の提唱者であり
変態野郎である
ラースフォントリヤーの<DITD>を観た

息子は初めて見るようで
苦しそうに鑑賞していたが、

ボクは3度目だ

この映画を3度観るとは
ラースのことを言えないボクは「変態」かもしれない、、、

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キャメラが素晴らしく良い
撮影に限れば
ラース作品でも上位と思ふ

本編用のキャメラとは別に
メイキング用に別角度から遠慮がちに
ビデオカメラを回しているかのような錯覚に陥る
そんなタッチ、そんな空気
その発想が面白い

本当は真のキャメポジから
FIXで狙えば更に良いだろうに
あえてそこは行かない
なかなか同じものはない、それがユニーク、唯一無二

おそらく16mmで撮ってブローアップしたのではなく
ビデオからフィルムにキネコで仕上げて
独特の荒い粒子感を醸し出しているような気がする
テレシネの反対だね
フィルムの銀残しとも違うね

そして
物語のパートはキャメラは手持ちので
常に不安定に揺れている

しかし一方
ミュージカルシーンでは
キャメラは揺れず、しっかりFIXで
さらに彩度、照度を上げ
いい感じにカットを割っている
こちらはしっかり35でフィルムで撮っているね

このように
一つの作品の本編中に2ツの撮影コンセプトが存在する
独特な作品だ

ドラマ部分とミュージカル部分の
完全なる分離

これが厳しい「現実」の物語パートと
主人公の「夢」もしくは「願望」を表現するミュージカルパートに
違和感なく成立させている

むしろ主人公は
現実よりも夢の中で生きているようにさえも感じさせる
撮影コンセプトだ

崩れているようで
絶妙なバランス感覚が監督の高い能力を示している

HAPPY END AND BAD

カトリーヌドゥヌーブはじめ
心ある人たちの存在が無ければ
おそらく大嫌いになってしまう
(しかも、ラースはそういうことはやりそうだし)

まじ泣く
苦しい苦しい
心に重くのしかかる悲しくも儚かなくも美しい一篇

4☺

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