たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/ツォツィ

昔といっても数年前
友人が南アフリカヨハネスブルグに出張の際
空港から鉱山のある現地までチャーターした車は
防弾ガラスの装備された車だった

一般人でも
それほどの警戒が必要で
無防備に外出すれば15秒で丸裸にされると
友人は言っていたが

あながち誇張でもない現実が
アパルトヘイト廃止後でも変わらぬ
格差社会にある

この映画は
そんな社会で生きる
アフリカ映画として初めて

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貧しい家庭で育った男の子が
大切に飼っていた犬を
酔った父親が何度も足蹴にするのを見て
逃げ出すように家を飛び出し

その日から
今までの名を捨て
ツォツィ」(不良、チンピラ)と呼ばれる

窃盗を繰り返す日々のある日
たまたま奪った車の中に赤ん坊がいた

赤ん坊を連れ去り
育てることにする主人公

しかし
泣き叫ぶばかりの赤ん坊を
どのように扱えばよいか分からない

新聞紙でオシメをし
ミルクの代わりにコンデンスミルクを
赤ん坊の唇に塗る

外に連れ出すときは
物を扱うように
紙袋に赤ん坊を入れ外出する

とにかく、雑

見ていてハラハラする
まるでサスペンス

しまいにはキレて
虐待してしまうのではないかと
ドキドする、が、

幼い子を持つ女性を銃で脅迫し
赤ん坊に乳を与えるように命じたり

赤ん坊の玩具や必要なものを盗みに
わざわざその赤ん坊の家に侵入する大胆不敵さ

ブチギレると凶暴ではあるが
どこか優しさを感じる

生命の大切さを描いた
日本ではあまり語られない
埋もれがちな傑作、、、

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