たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

映画感想/わたしは、ダニエルブレイク

ボクのイトコの女の子が
英国から帰国した際
旦那と子供を連れて帰ってきた

英国人の旦那は
ベッカムみたいな色男で
かっこ良かったけど
これから日本で暮らしていくと言うので

そのイケメンベッカムに訊ねた

「英国では仕事は何してたの?」

すると
20代の若きイケメンはさらっと答えたね

「無職さ」

この若さで
健康そうで
カッコいい男が「無職」なのだと、、、

「どうやって暮らしてたの?」

生活保護だよ」

恥ずかしげもなく答えたね

イトコと出会い結婚し
イトコがそろそろ日本に帰るというので
言われるまま日本についてきたのだと

今度はイトコに訊ねたよ

「な、あいつ、どうするつもり?」

「最初は主夫だよね、で、そのうち駅前留学の先生でもさせるよ」と
イトコもさらっと答えたね、、、

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前置きが長くなったけど
ケンローチの<わたしは、ダニエルブレイク>

ケンローチ
まだ映画撮ってたのかよ!

でもね
80超えているのに
凄くいい映画を撮ったね、立派だね

最近の日本の政局で枝野氏が
リベラル新党を立ち上げたとマスコミはいうけど
「リベラル」っていうと聞こえがいいんだよね
要するにあの人たちの場合は「左派」だよね
まだ辻本清美の名前は出てきてないけど
彼女は「極左」だよね

そういう「極左」な人は入れずに
枝野氏には自民党の対抗勢力として
真のリベラル派として頑張ってほしいね

脱線ばかりして申し訳ないけど
ケンローチは極左に近い人だよね
すこし過激な部分ももっている人だね

でもね
映画って
「左」の人の作る映画が本当に面白いんだよね
今井正とか内田吐夢とかいいよね

やはり弱者をきちんと描くことが
映画の使命の一つなんだよね

ボクは
野球で例えればポジションはセンターだよ
でも守備位置は少しライト寄りだよ
そんなライト方向で構える中堅手のつもりだよ

それでもボクは
左の人の映画が好きなんだよ
彼等の語る物語は静かな中でもドラマチックなんだよね

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この物語は
心臓病で働かない方が良いと医者に言われている老人が生活保護の手当てを受けるために苦戦する話し、ネットも使えない、パソコンも触ったことない人にマウスを画面で動かすと言われて、ディスプレイにマウスをかざしちゃうほどなんだよね、そんな人に就職活動をしろと当局はいう、働けないのに就職活動しろと、それが申請のルールだとういうんだね、母子家庭や隣人の黒人の若者との幾多のエピソードを紡ぎ物語が進んでいく、途中キレたダニエルが当局の建物に「オレはダニエルブレイクだ」ってスプレーで書くんだよ、怒りだね、そんな映画、、、

字幕では「わたしは、ダニエルブレイク」だけど
壁には「I、ダニエルブレイク」って書いたね
「わたし」っていうより「オレ」の方がふさわしいね

「オレはダニエルブレイクだ!」
その方が怒りが立っていていいと思うよ

一方ラストでは
「マイネーム イズ ダニエルブレイク」と言っているね

そのラストの朗読シーン
すごく良かったから
(字幕とおり)省略無しで書くね

私は依頼人でも
顧客でもユーザーでもない
怠け者でも、たかり屋でもない
国民保険番号でもなく
エラー音でもない
きちんと税金を払ってきた
それを誇りに思っている
地位の高い者には媚びないが
隣人には手を貸す
施しは要らない
私はダニエルブレイク
人間だ、犬ではない
当たり前の権利を要求する
敬意ある態度というものを(要求する)
私はダニエルブレイク
一人の市民だ
それ以上でも以下でもない

ボクも普段
役所の対応、無駄なことばかり、当局の無意味でバカげた要求
進まぬ行政改革規制緩和にイラついている

イライラしてばかりで、疲れるんだよ
疲れさせて諦めさせようとする魂胆なのかと疑うこともしばしばだ
ストレスストレスストレス
うんざりうんざりうんざりだ

この映画のダニエルブレイクこそ
ボクではないか!と、思いながら観ていた
「わたしは、たっふいー」

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いいエピソードがたくさんあるね

食糧支援センターでダニエルの女友達が、缶詰、、、

隣の黒人が中国から調達している靴について
「これはオレの未来だ」「いつか儲けてやる」という言葉、、、

弱い者たちが身を寄せ助け合う
「力を合わせる」って言葉ではないね
力はないよ「無力」だからね
身を寄せあって手を差し伸べあうんだね

本当はね
手を差し伸べるのは
弱い者同士ではいけないんだよ
手を差し伸べるべきは、国でしょ、、、

インチキしている奴等
ズルしている奴等が手にして

本当に必要な人々が手にできない、、、

ほんとうに良い映画だった
観るべきだよ

4☺