たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

映画鑑賞/オーバーフェンス

函館には行ったことがない
ススキノには何度も行っているのに、、、

日本で
ぜったいに行ってみたい場所の一つ
その函館を舞台にした
佐藤泰志の原作を基に
それぞれ熊切、呉、山下の三監督による
海炭市叙景><そこのみに光り輝く>
そして<オーバーフェンス>
函館三部作

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前二作を観ていて思ったことは
「普通って何?」ってこと
それを考えながら観ていると

突然
画面の中の主人公がそれを言葉にした
そのシーンに遭遇したその瞬間
監督、脚本家とボクがシンクロしたような気がした

貧しくても、家庭に特殊な事情があっても、問題を抱えていても
実は特別なことではない
それは人が生きる上で「普通」のこと
しかし「普通に」生活すること生きること
それは簡単なことではない

エキセントリックな役柄の蒼井優にしても
職業訓練所の連中ひとりひとりも
そして主人公のオダギリジョーにしても
いろいろな過去や悩みや問題を抱えていても
それが「普通」なのだ
そして
それを乗り越えるため日々試行錯誤に生きている

オーバーフェンスは
ソフトボールの試合でフェンスオーバーのホームランを打つこと
別れた女房と子供との関係を現状に見合った状況にすること
訓練所の皆が新しい職業と生活を手に入れること
蒼井優があるがままでいながら受け入れてくれる人と出会うこと
そして檻の中の大きな鳥がフェンスを越えること、、、

オダギリジョーが元妻優香との別れ際の場面には
涙しそうになった

重いには重いのかもしれないが
三部作の中では一番「重さ」が少なく
一般的には観やすいかもしれない

いずれにしても
前二作同様、良い映画だった
函館三部作は大好き、、、


昔々
まだ学生だった頃
友人Aに連れられ新宿のパブに行った
女の子が隣に座るキャバクラのようなところではなく
テーブルに女の子は付かないが
バニーガールの恰好をした子が店内をうろつき給仕している店

友人Aはその中の一人の女の子を気に入って
その店を数度訪れていた

付き合ったもう一人の友人Bは
周りに気づかない隙にお店の女の子に電話番号を渡していたようで
数日後にその友人Bに付き合って高円寺のバーに行くと
あの店でバニーガールで働いていた子が二人来ていた

ひとりはその友人Bのお気に入った子で
もう一人の子はそもそもあの店に連れて行った友人Aのお気に入りの子だった

Aのお気に入りの女の子「優」は
最初に会った時からボクに気があることは感じていたので

その日の夜
優の部屋で二人で過ごすことになるのに手間はかからなかった
すんなりと優の部屋に行き
すんなりと二人でベッドに入った

優は北海道出身で
言葉の最後に「っしょ」と付けるのが凄く可愛かった

ただ悩みだったのが
もともと優を好きだった友人Aに対する申し訳ない気持ち

友人Aはこのことをすぐに知ることになるが
非常に憤慨していたそうだ、、、

こんな話をしたのは
この<オーバーフェンス>を観て
あの蒼井優を見て
ふと思い出したからだ

あんなに厄介な子ではなかったけど
容姿が似ていて
映画のストーリーと重なるところもあったからだ、、、(遠目