たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

あの日に帰りたい/プロポーズ2

終わりにした、、、


思った


彼女の方は終わっていなかった

強い雨が降る真夜中の外へ
彼女は母親の静止もきかず
家を飛び出して走ったそうだ

家を飛び出る時の
お母さんの「あなた、気でも狂ったの!」と言う言葉を
背中で聞きながら
彼女は雨の中を走った

そして
寝ているボクを起こして
びしょ濡れの冷たい身体でボクに抱きついて
「ぜったい別れないよ」と泣いた、、、

酔っ払いと眠気から最初醒めなかったので
何が起きたか事情が掴めなかったボクだったが
濡れた髪の毛と身体の冷たさで
ドラマチックな気分に浸れるほどまで
ボクの意識も徐々に覚めていった

いつまでも泣き止まない彼女を
いったん身体から離して
「大丈夫だよ」と言ったが
「何も大丈夫じゃないよ、別れたくない」と、

一緒に居れないことが彼女を苦しめるなら
たとえ遅く帰って来ても
彼女が家に居れる状態
「結婚」ということが思い浮かび
感情も高ぶっていたからか

ボクは「結婚しようね」と口にした、、、

これこれこれ
これがいけないのだよーーー

ボクは再びタイムマシーンに乗り
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一時の感情に流され
「結婚」と言う言葉を絶対に使わないように
強く強く自分に誓って

そして寝ずに彼女が来るのを待った
外は強い雨が降っている
該当の灯が暗闇中で大粒の雨を映し出している

妻は
こんな中を走って来るのかぁ、可哀相だなぁ

いかんいかん
一時の同情が
生涯の後悔に繋がってしまう

ボクみたいな男と結婚するくらいなら
この強く冷たい雨に打たれてびしょ濡れになる方が
彼女にとって、どれほど幸福なことか、、、

そして
彼女が部屋に飛び込んできた
濡れた身体で抱きしめ泣く

身体を無理やり離して
きっぱり言ってやる

「オマエなんか嫌いなんだよー早く出ていけー!」





って
言えるわけないよ、、、

おしまい