たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/アリスの恋

Alice Doesn't live here anymore

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約40年ぶりに鑑賞した

とにかく
色褪せることなく
ツカミはOK!な、今観てもガッカリしない、埋もれがちな傑作だ

スコセッシ
エレン
ジョディフォスター
クリストファーソン
息子役の子役
ウェイトレス仲間の2人
そして素晴らしい脚本
当時の才能の持ち主たちが結集した

今観てもガッカリしない
埋もれがちな傑作だ
(笑 そして(泣

スコセッシの
日本で最初に公開された作品

この作品の前に
<明日に処刑を・・・>や
<ミーンストリート>があったが
日本では公開されず
スコセッシは日本では
埋もれていたのだね


とにかく
ファーストシーンがイイね

オズの魔法使を思わせる
オープニング

ジュディガーランドが
ライバルと思っているような女の子

赤いフィルターをかけた画が
不安げだが

さてさて
この子は
どんな人生を歩むのだろう

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見どころは
たくさんある

まずは
カイテルの名演技

彼女を脅す演技
エレンはこのシーンの後
数時間
恐怖で震えたそうだ

男運の無い女
いつもDVぽい男と出来てしまう



こういう映画が撮れるからスゴイ
ほんとうの女の映画
これがスコッセシのスゴさ

女の映画というと
男に翻弄され
厳しい人生を強く生きる
そんな映画多い

ボクもそういう
女が主役の映画好きだが

エレン演じる女は
決して強くない

最初の男には
機嫌を損ねないように
怯えながら生きていたほどだ
しかし
そんな生活も受け入れてしまっている

しかたなく
新しい居場所を探すために
街を移動する


このシーンがイイね

クリストファーソンと
ベッドインしたんだろうね
でも
それまでの男たちのように
ベッドシーンは見せない

コトが済んだらしきタイミングで
キッチンで会話している
これがイイんだよね

身体だけでなく
心も結ばれている感覚があるね

なぜか
JAWSで
主役三人が船の中で夕食後に
会話をしているシーンを思い出した


日光浴のシーンがイイね

嫌いだったはずのウェイトレス仲間と
穏やかに日光浴をしているね
イイ構図でアップで撮っているね
メイクなんて決まってないのに
なんか自然な美しさを感じるね
心が穏やかになったんだね


モントレーを目指していたが
実は特に積極的でも無かった
なるがまま漂っていたんだね

ところが
クリストファーソンと出逢った町で
いろんな地名の店の名前が登場するんだね
それが面白い
シカゴストアー
とか
モントレーレストランとか
監督の遊び心では片づけられないね

Alice Doesn't live here anymore
「アリスはもうココにはいたくない」
って、原題だけど
実は
「彼女は何処にいても彼女でしかない」
と、いうことなんだね

こういう見過ごしやすい部分もキチンと描く
駆け出しの監督とは思えないね
やはり
その後巨匠と呼ばれる人は
最初から巨匠になるべくしてなる才能があるね

素晴らしい
女性のための映画だ