「難しい映画」といわれる映画がある
*ただ単にストーリーが複雑で判りにくい映画
*一般的な映画文法から外れているために
ストーリーを度外視、難しい台詞、映像重視となる作品
*撮影の意図が解りにくく
観客を置いてけぼりにしがちな映画
また観客にも二種類あって
ストーリーを見ている人と映像を見ている人
ストーリーが面白い、怖い、楽しい、哀しいと着目する見方と
キャメラの位置、動き、構図に着目する見方
アクションや役者のパフォーマンスはどちらの要素にも含まれる
映画にストーリー性を求め「面白い」という人
アクションが「凄い」という人
それらと同じような画を見て「いいなぁ」と思う人が存在する
映画に求めているものがそもそも異なるのだ
ときどきレビューを読むと、
自分が分からないだけのことを棚に上げ八つ当たりする人
「みんな解ったように言うけど」と見当違いなことを言う人がいる
しかしこれは
ただ単に自分が無知、無学もしくは無理解のために逆切れしているだけ
愚かな人間だ
やはり映画は
知識と経験とセンスと教養を要する類の作品があるから
日々勉強して自分自身を高めなければならない
自分もときどき難しい映画と見ると『オレもまだまだダメだな』と反省する
こんなにカッコイイのは、なかなかない
只今
若い頃やはりリバイバルを観て
凄く興奮した覚えがあり
それ以来自分自身の中では
ゴダール作品では「一番」が揺るぎない
この映画で
対話と言う形式が画一である必要がないことを知った
ストーリーを語ることだけが物語ではないことを知った
映像が鮮やかで美しく、クールでカッコイイ
映画の自由さを知った
ところが
いろいろとレビューを眺めていると
こんな書き込みがあった
「これがイイって云ってる人はカッコつけてるだけの
中身すっからかんの大人と思いますWWWWWW」
これを翻訳すると
『ボクはサッパリ解りません
みんなも判らないくせに分かったフリをしてるのでしょう』
ってことで
『自分はアホなので到底理解できません』
と
正直に吐けない
自意識過剰な人だ
自分がどれほどアホで無知で感覚が乏しいかを、
他人も皆んな自分と同じようにアホであるわけではないことを
知らなくてはならない