そして
スタッフもほぼ同じ
主要男性俳優陣はほぼ同じ
まったく同じ各所のセット
居間、行きつけのバー、ゴルフ場、重役室、応接室
(笑える)
それでも
「続篇」ではなく
あくまでも独立した別の作品
小津のお遊び心は観客も楽しめる
嫁ぐ娘に家族で唯一反対する父親の物語
と
娘を嫁に出す複雑な想いを隠せない母親の物語
2篇にまたがり
嫁ぐ娘に対する「父」と「母」の
それぞれの物語
イーストウッドでいえば
小津の初カラー作品
フジでもコダックでもなく
赤を基調にしたアグファのカラーが美しい
ユーモアーたっぷり&しんみり
娘の側を演じ続けてきた原節子が
女性版・笠智衆として母の立場で娘の嫁ぎに対し
ラストで涙する
和室に洋酒
彼岸花の茶箪笥には
チンザノ
秋日和の茶箪笥には
ジョニ赤とオールドパー
セットは同じでも
酒の銘柄は変えているのが可笑しい
この2作品は
絶対に続けて鑑賞することを奨める
佐分利信の重役室にいたっては
もうどっちの映画か見当がつかない