たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

埋もれがちな傑作/月は上りぬ

 

<乳房よ永遠なり>がまさしく田中絹代の傑作ならば

これは「傑作」と言うには言い過ぎかもしれないが

間違いなく「秀作」ではある、、、

 

今年のカンヌ国際映画祭でも特別上映されたが

日本の女性監督のパイオニアである田中絹代の作品でもあり

ジェンダー問題を意識した上映でもあり

もしくはあくまでも「世界の小津」による脚本作品であるからか

またその両方だろう、、、

 

妻を亡くし東京から奈良に越した浅井家には

未亡人の長女、そして次女、長女の亡くなった夫の弟と付き合う三女が暮らしている

三姉妹のそれぞれの恋を

小津が書き、田中絹代がメガホンを取った、、、

 

小津もかなり口を出していたのだろう

小津丸出しの画も散在する、、、

 

当初

三女と恋人による次女の縁取持ちに終始すると思いきや

話しは展開し晩秋の奈良を舞台に後半は三女と恋人の不仲へ

そしてラストは長女

ラストはまさしく小津の世界を見間違う、、、

 

謎の電報「3755」「666」、、、洒落ている、、、