往々にして年をとると今までの生活を変えることが億劫になる、変化を望まない、過去のままでいたがる、それが年寄り、、、本作の導入部でかかる曲が「Find A New Home♪」ここがポイント!まさにこの映画のテーマに相応しい、ファーストシーンでラストを暗示している曲、、、年寄りが「まだ俺はやれるぞー!」と呟いているように聴こえる、クリントイーストウッドの久しぶりに実話物から離れた素晴らしい作品だった、、、
いろいろとレビュー読んでいると<グラントリノ>を彷彿させるとか、イーストウッドの過去の何かの作品と比較する人が多いけど、似通った映画がイーストウッドに多いと感じているんだろうね、、、、実際イーストウッドの描く世界は家族(もしくは疑似家族)や師弟といった人との心のつながりや成長を描いたり、旅だったり、英雄だったり、古き良き時代に生きたヒーローだったりがほとんどだからね、、、、でも、この映画を例えるなら<センチメンタルアドベンチャー>だよ、ボクが密かに思っているイーストウッドの傑作、プロットも似通っているしね、ただね、ダサイ邦題のせいで観ている人は少ないだろうけど原題は<HonkyTonkMan>と目茶苦茶カッチョイイのだ、、、観ていない人は絶対に観るべきだよ、、、
「新しい家を持つのに遅すぎることはない」
ただね、女から「また会えるわね?」と訊かれても、年寄りだから先の約束が出来ないんだよね、明日は死んでいるかもしれないんだからさ、、、、何も答えないで去って行くけど「約束はできない、でも・・・」って心の中の言葉が聞こえてきそうだ、、、
ラスト「なんかあったら俺を訪ねてこい」と少年に言う「居場所は分かっているだろ?」と、すると少年は頷く、、、そしてラストのショットへ、、、カッチョいい!
映画ってこういう風に語らないと(演出しないと)いけないよね、優秀な監督はそんなことは当然のようにさらっとやってしまう、、、
あああ、いい映画だったなぁ、、、
4☺