今年濱口と同じように2本の秀作が公開された吉田惠輔、このところ良い仕事を連発しているが、日本にもそこそこ優れた監督が横一線に沢山いるんだけど、でもその中から完全に抜けたのは濱口だけだな、他の監督たちは日本仕様というか、世界で勝負するには足りないものがある、それでも豊かな才能が沢山いることが今の日本映画の現状では喜ばしいことだ、、、、
今回はエキセントリックなことなく無難無難で落ち着いて撮れたこと、無難で良かった、無難で素晴らしかった、この映画でこれ以上力が入ったらダメになっていたような気がする、、、監督も「オレもこういう風に撮れるんだよ」という幅と奥行きの広さを示したかったのかもしれない、、、
「ブルー」って、どういう意味のタイトルと思っていたけど、そういうことなんだね、、、ボクシングのリングでは赤コーナーがチャンピオンもしくは実力上位の者で、挑戦者や格下は「青」のコーナーなんだね、、、主人公二人は仲の良い先輩後輩で信頼関係が厚いのだが、先輩はいつも青コーナーにいる、後輩は常に赤コーナーにいる、何も手に出来ない男と全てを手にする男、、、
松山ケンイチと東出は先輩後輩のプロボクサー、試合で負けてばかりの先輩は好きな女さえ手にすることが出来ない、、、いつも優しい先輩が後輩がタイトルを奪取した日に口にする一言、意外な言葉だったが、後輩にはさほど意外に感じなかったかもしれない、その伏線があった「俺、タイトル獲ったら、あいつと結婚しようと思います。いいですか?」後輩も先輩の恋心を知っていたんだね、、、
4☺