「死ぬまでに観たい映画1001本」は映画鑑賞のガイドに最適だ、、、若い人たちからは「古い映画ばかり選ばれている」と不満の声が多数寄せられているようだが、実際古い映画に良いものが多いのは事実なのだから不満を言うのではなく、そういった古い映画をまずは観てから言うべきだ(観もしないで語ることほど卑怯で愚かなことはない)、、、それにオールタイムベストの類とも趣がちょっと違う、この本の中で選ばれている映画群は必ずしも「良い映画」ばかりではない、映画史のエポックメイキングになった作品(新しい技術や演出方法、撮影技法、効果的な視覚的挑戦を最初にした作品、それまでの他に類をみない類まれな作品)それによってその後の映画に影響を与えた作品が選ばれているので、必ずしも「良い」「面白い」「感動する」わけではないし、そういう選考基準があるから当然古い映画から多くが選ばれるのは必然的なことになる、、、今の映画は古い映画が積み重ねた結晶の形であることを知るべきだ、、、
そんな「1001本」の中に名を連ねているのが<ランボー>1作目のテッドコッチェフ監督によるオーストラリア映画<荒野の千鳥足>だ、、、、そのタイトルからいかにも<ハングオーバー>シリーズ的なコメディだろうと想像して見始めたが、大したことは起こらず、不気味な音楽が鳴りだしても特段不気味なことは起こらず、たんたんと物語らしい物語もなくすすむ、、、途中、知り会ったジイサンの家に呼ばれてから何やら怪しい雰囲気になる、乱暴そうな仲間たちが家に出入りし、ジイサンの娘も何か怪しげだ、、、とにかく酒の量がハンパない、主にビールだが演者たちは飲み続けている、、、すると、突然カンガルー狩りの光景が始まる、酔った連中がカンガルーを撃ち殺して遊ぶ、単に撃ち殺すだけではないから不快だ、傷ついて弱ったカンガルーに殴りかかる、カンガルーも必死に抵抗するが殴り倒されたり、尻尾を切られたり、後ろから羽交い絞めにされて首を掻っ切られる、そんなシーンの連続、、、そして、奇声を上げて喜ぶ人間ども、まさに稀にみる狂ったクソ映画!面白くもなんともない、、、クジラはダメだが残酷にカンガルーを殺して遊ぶのはOKなのか!クソ白人ども!ときどきハッとするような良い画もあるが、それに点数を与えたとしても、マイナス点はその何倍もある、とても胸糞悪い不快な映画だ、、、と、いうことで、結局、こういう映画も1001本に名を連ねることとなるのだ、、、
不気味なマジックアワー
ヘンな切り返しだが、面白い、、、