映画<ドライブマイカー>を観て、あまりにも良かったので、本棚の隅から昔読んだドライブマイカーが掲載されている文藝春秋を探してみたが見当たらなかったので、あらためて文庫本を買って来て読んだ、、、当時、読んだときはあまり面白いとは思わなかったが、今回読んでみてとても面白く感じた、、、
「女のいない男たち」
文字とおり女のいない男たち(女を失った男たち)が主人公になる六編から成る短編集だ、やはり村上春樹は短編がいい、、、
*ドライブマイカー
映画のアウトラインになった原作
亡くなった妻が他の男性たちと性行為を伴う交際をしていたことを知っていながら、
生前妻に問い詰めることがなかった男とその専属ドライバーの話
*イエスタデイ
生まれも育ちも東京ながら関西の出身としか思えない完璧な関西弁(大阪市内のそれ
もかなりディープな地域の喋り方)を話す男と、生まれも育ちも関西ながらほぼ完璧
な標準語を話す男の不思議な日々
*独立器官
何不自由ない独身の美容整形外科医が唯一愛を感じた女性との恐ろしい顛末は実話
のようだ
映画<ドライブマイカー>のモチーフにもなっている一篇、性交渉の後に興味深い話
をしてくれる謎の女性の話
*木野
妻に浮気されて離婚にいたったサラリーマンが次に選んだのは場末のバーの経営、そ
こで出逢った男と女(客)と、そこに来る、もしくは去る動物の話
*女のいない男たち
単子本化にあたり書き下ろし一篇