やっぱり良いよね、面白いよね、ブニュエル、、、刑務所から脱走した女は荘園に逃げ込んだ、領主やその家族は、天使のように美しく明るく働き者で純真な娘に魅かれてゆく、、、しかし、厩務員の男に素性を知られ、それをネタに揺すられ見返りに体を要求される、領主の跡取りは女の色仕掛けにはまり、領主までもが垂らし込まれて妻から奪おうとする、結局、通報により刑務所に戻された女であったが、すべて悪い悪魔のような女のせいとし、家族と周囲は何もなかったように日常を取り戻すのであった、、、
悪いことは全て悪魔のせい、、、でも、登場人物全員に、落ち度もあるし、薄汚れた魂胆もあったのだ、それでも、全てを女(悪魔)のせいにすることで調和を保つ、、、宗教不信論者のブニュエルが描く「天使と悪魔」、、、人の心に入り込み奈落に落とそうとする悪魔、、、しかし、悪魔よりも人間そのものが邪悪なのではないか、、、悪魔の前で見せた、人間の悪、、、いかにもブニュエルらしい痛烈な皮肉が込められた一本、、、