ハワードホークスといえば、<暗黒街の顔役>でギャング映画の金字塔を打ち立て、<赤ちゃん教育><ヒズガールフライデー>でキャプラの<或る夜の出来事>と並ぶスクリューボールコメディを先駆けた、、、その後、アクション映画、西部劇とジャンルを問わず幅広く多くの作品を撮ってきた「何でも屋さん」的な職人監督、、、戦争映画も勿論お呼びがかかれば断ることもなくサッと撮り上げてしまう、、、
このT1Wのフランスを舞台にした戦場では、、、中隊長というべき大尉と小隊を引き連れ合流した中尉の二人の主人公を軸に、戦場での指揮官の苦悩と戦いぶりを描くと共に、親子二鷹の父子兵士の関係、大尉と中尉と従軍看護婦の三角関係までも描いて盛り沢山、さすが職人監督だけあって巧いことまとめあげている、、、
また、特に戦闘シーンなど目の見張るショットの連続は、巨匠たちに愛されたキャメラマン、グレッグトーランドだけに納得、、、
しかし、一点だけ、、、チャラい感じで登場したから尚更当初あれほど拒んでいた中尉のアプローチを、すんなりジジイ(大尉)から若者(中尉)に乗り換えた女心のエピソードなり描写が薄く、まさか若者の弾くピアノの音色に落ちたなんてことじゃあるまいし、観客が納得するような説得力のあるカットが欲しかった、、、