アニエスの映画で好きな三本をあげるなら、<百一夜><冬の旅><歌う女、歌わない女>も観ずに言ってしまえば、<5時から7時までのクレオ><幸福><落穂拾い>となる、、、この映画の中でアニエスは自作<百一夜>を失敗作と語っている、映画百年を記念した企画ものだったから、自身に撮る動機が希薄だったのだろう、、、
この映画は、まるで映画の講義のような(非常に勉強になる)、というよりも、まるで自画像のような、アニエス自身がアニエス自身を語る映画、、、
映画を撮るにあたって必要な(大切な)3ツのこと、、、1「ひらめき」、2「創造」、3「共有」、、、1は、動機、自分が何を撮りたいと思ったか、、、2は、手段、撮るために、どのように撮るか、カラーか白黒か、ムービーかビデオか、35なのか16ミリなのか、<幸福>のように各シーンの主張色をどう配置するか、などなど撮影のための色々、、、3は、作品を独り占めしないこと、多くの観客に観てもらう事、伝えること、、、そして、必ず、忍耐と金が必要となる、、、1に関しては、発想でもあり、これに関してはその監督の持って生まれたセンスが伴うので、誰もが許されることではないと感じる、それはヴァルダの映画を観れば尚更そう感じる、、、発想が凄すぎる、センスが飛び抜けているからだ、、、
アニエスは知っているものを撮りたいという、もしくは知ったもの、それは<百一夜>の失敗以降フィクションを離れていくヴァルダのドキュメンタリーに反映されている、、、ドキュメンタリーであっても、独創性や芸術性は決して損なわないアニエスの世界、、、
あ、ところで、アニエスって、💛が好きだよね、ちょくちょくハートの形をしたものをフィルム(データ)に残す傾向にある、、、アニエスは乙女、、、
アニエスって、そもそもフォトグラファーだから画が美しいし、、、だけど、フィルムとか画質とかにはこだわっていない、こだわるのはあくまでも撮る対象物、美しさとは解像度ではなく「対象物」なのだ(それとセンス)と、アニエスの残した作品たちは語り掛けているように感じる、、、
アニエスが愛した愛猫のために作ったお墓、、、ボクも愛犬が死んだら、こんな墓を作ろう、、、しかし、なんてセンスがいいんだ、、、