<田舎町の春>ならピンと来ないが
映画フリークなら<小城之春>というタイトルは知っているだろう
中国映画製作100年を祝って決定された
オールタイム中国映画ランキングでは堂々の1位に輝き
歴史上もっとも優れた中国映画でありながら
日本ではなかなか上映もされず、放送も、ソフト化もされない
まさに「埋もれがちな傑作」のはずなのだ、が、、、
中国映画ではコレ
韓国映画史上では<下女>が国の映画史を代表する一作とされるが、
とてもとても小津や溝口、黒澤を引き合いに出すにも及ばず
この手のメロドラマなら吉村公三郎の方が
どんなに優れていると言えようかと、
映画史100年と言っても
中国、韓国はそのうち70年は眠っていたに等しい歴史の浅い国と、
ボクには感じた、、、
そして
歴史的には比較的新しめの香港や台湾の傑作を除けば
日本映画の数々の名作傑作に思いを馳せざるを得ない結果となった
今回の<田舎町の春(小城之春)>鑑賞だった、、、
(待ちに待っただけに、期待度が最高潮に盛り上がっていたのも否めないが、)
中国の田舎町に旧友を訪ねにきた男の目の前に、友人の奥さんとして自分の昔の恋人の姿があった、、、そこに滞在する数日間の物語、夫婦、夫の妹、使用人、そして旧友の登場人物は5人、、、心の通わない夫婦の中に昔の恋人が現れたことで心乱れる男と女、、、最後には夫婦の再生、、、
いい画もないこともない
幾つかある、3、4ショットほど、、、W
ラストはいいが
導入部がひどい
いくら古い映画とはいえ
カクカクした素人のようなパン
長ったらしい主人公の独白による説明
ツカミはNoグッド!
技術的な問題かと思えば
実はこの映画の製作年は1948年だとか、
1948年といえば
扉の陰の秘密(ラング)、自転車泥棒(デシーカ)、忘れじの面影(オフュルス)、赤い河(ホークス)、上海から来た女(ウェルズ)、赤い靴(マイパウ)、黄金(ジョンヒュー)といった大傑作群が生まれた年だ
技術を言い訳にもならない
そのなかでこの映画がアジア代表と胸を張ることは
恥ずかしげもなく言うことは出来ないはずなのだが、、、