恥かしながら
今頃ぉ~ヴィスコンティの<白夜>を観た
やはり傑作だった、、、
豪華絢爛な貴族の世界を描いた作品よりも
初期のネオレアリズモが好きだ、、、
初めの数カットを観れば
素晴らしい作品かどうかを見極められる典型的な作品
ヴィスコンティの初期の頃の傑作
またドストエフスキーの初期の傑作にあたる原作
全編スタジオ撮影
この巨大な街のセットがカッコ良くてハンパない素晴らしさ
映画の世界では
カラーでは雪の美しさを撮れない
雪を撮るなら白黒といわれるが、
雪のシーンの美しさもさることながら
あらゆるシーンで白と黒を凝った配色の美しさ
白と黒がかなり計算され設計されていると感じた
↑背景の雲が恐ろしいほどで、しかし美しい
ホリゾントに描かれた雲
その雲の怪しげな夕景の不気味なほどの美しさは
まさに芸術の域
昔ね
CMやってる頃
スタジオの白ホリに上手いこと雲を描く
描き屋さんの雲の絵に魅了されて
消すのが惜しくて
全部写真に撮って写真集にすればいいのにと思った
ここでの雲は見たこともないような
まるで黒澤が描いた絵コンテの雲のようでもあるなぁ
なんて、考えていたら、
そういえば
この映画自体
黒澤の<素晴らしき日曜日>に雰囲気が似ているんだよね
あれも、クロサワのネオレアリズモでもあるけど
あれはあれで米国の何かの映画のパクリとも言われているね
それでも
ボクは黒澤のもっとも地味な作品でもある<素晴らしき日曜日>が
けっこう好きなんだよなぁ
女に対する下心を持った男が
思うようにコトが運ばずイライラする点だけでなく
共通の空気を感じる
そして
この映画でもっとも面白いのは
天下の女垂らしマストロヤンニが
自分のペースに持って行けず戸惑い
女を落とせずイライラしている様がいいんだよなぁ
最高に笑ったセリフ
「どうも慣れなくてねえ、女性と話すのが苦手なんだよ、照れてしまうんだよ」
これ
女にお近づきになろうとして
マストロヤンニの口から出た言葉
どの口が云う~