アムラー、ルーズソックス、ブルセラ、テレクラ、援交、腰パン、地べた座り、タトゥー、ピアス、プリクラ、チョベリバ/チョベリグ、、、バブルがはじけた後の日本
不況の中でガキたちさえも悪に寄って荒んでいた時代
それでも、強く元気に生きているのは女子高生だけだった時代
すべての作品が
標準以上のクオリティで観客をノセるのが上手な
エンタメのセンス抜群の大根仁監督の<SUUNY/強い気持ち、強い愛>は
韓国映画の日本版リメイクだ
不況のため淡路島から東京に引っ越してきたナミ(広瀬すず)はクラスメイトから田舎者とからかわれる、みんなルーズにラルフのセーターなのだ、一人馴染まないナミだったが友だちができ、仲間と楽しく過ごす一方、一人の男性(三浦春馬)に恋心を寄せる高校時代の日々と、大人になった彼女等の再会の物語、、、
時代背景は異なるが
プロットというより大筋のシノプチスだけでなく
ほとんどシナリオさえも韓国本家版と同じなのだが、
日本版の方が派手で明るく
安室とかあまり印象にないボクでも
時代の空気はしっかりと記憶に刻まれているから
韓国版よりも感情移入が容易い
主人公の一人でリーダー格の配役(現代)は
当初、真木よう子の予定だったが
その頃、精神的に不調だった真木は出演をキャンセルした
真木を想定していたであろう節から
観ていても真木よう子のイメージが沸く
真木から引き継いだ女優も頑張っているが
やはり真木のイメージだ
eggのモデル役の演者だけ
高校時代と現在の二役(というか一役)を演じさせたのは
大根監督のセンスの良さだ
韓国版にはない発想の鋭さを感じる
顔に傷を負った少女が
大人になって皆の前に現れた時に
顔を見せる瞬間のためにも
これは同じ役者が演じた方が良いと選択した監督のセンスだ
ラストの葬儀場
韓国版ではあまり広くない場所で皆が躍る
この密集感がボクは好きなのだが
一方、日本版では
葬儀場から学園祭の講堂に場所をシフトして
学生時役の演者と現代役の演者が共に舞台上で踊り
思いきり明るく、ハッピーなエンディングを迎えるのにはノリノリ⤴
恩師の役のセリフ「あなたたちは自由すぎた」
一方
大人になった主人公たちが
今の女子高生をみてのセリフ「今の子って大人しいよね」
今の子たちが大勢で居ても
みんな静かにスマホを見ているカットを挟む
という具合に
日本版のコンセプトは
たとえ世の中が淀んでいても「皆元気を出そーぜい!」というメッセージ
韓国版もいいけど
やはり日本版には思い入れが入るし
大根監督の細かい演出やセンスの良さは韓国版を上回っている
と、ボクは思います、、、