<ジャックドゥミの少年期>を観ようと思ったら、
次男が
「お父ちゃん、ジャックドゥミたいして観てないのに、<ジャックドゥミの少年期>観てもしょうがないよ、<ローラ>も観ずにドゥミを語るのは<七人の侍>も観ずに黒澤明について語るようなもんだぜ」と、
言われてしまったので、次男の言うとおり<ローラ>を観てみた、、、
日本ではジャックドゥミというと
<シェルブールの雨傘>とか<ロシュフォールの恋人たち>が
代表作といわれているけど
そもそも彼の名を世に示したのは<ローラ>だね
日本では埋もれがちだが、傑作だ、、、
ジャックドゥミのこの監督デビュー作は
「ヌーヴェルヴァーグの真珠」と称えられ
この作品で「恋の歓びと哀しみをまるでお伽話のような純粋さで謳いあげている」と称されている、、、(Wikiペディアより)
ふたりの男女の主人公を通した「恋」の話し
男(主人公)は偶然出会ったマダムから気に入られているが、実のところ最近町で再会した幼馴染の女(主人公)に恋をしている、、、マダムの娘は思春期でアメリカ人の水兵に恋をしている、、、主人公の女は7年前に突然いなくなった恋人を当てもなく待っているが、働いているキャバレーの客でアメリカ人の水兵が現在のセフレだ、、、ところが女は再会した幼馴染の男に心が揺れている、、、主人公二人の気持ちが近づいた頃、たまたま男は水兵が女と共に部屋に消える姿を目撃した、、、その後会った主人公ふたりだが、男が汚い言葉を女に浴びせ立ち去る、、、しかし、女は男を探し街を彷徨い、再び顔を合わせた時には男は謝罪し改めてプロポーズするが、女は互いに2か月離れてみてよく考えてから決めようと提案し、男もその提案を受け入れる、、、女は暫く町を離れる決心をし店に挨拶に行ったとき、7年間待った恋人が店を訪ねてきた、しかも男はビジネスで成功を収め金持ちになっていた、大ハッピーエンド!、、、一方男はマダムの娘が水兵を追ってシェルブールに向って家出したと聞く、、、うつむき加減で舗道を歩く男の脇を、白いスポーツカーが通り過ぎるとき女は男の姿を目で追った、、、(たっふぃペディアより)
あ、女は男のプロポーズを受け入れずに良かったね、
いや、物語としては女が男のプロポーズを受け入れていた方が
もう一捻り二捻り複雑にドタバタあって面白かっただろうね
でも、映画としてはこれで良かったと思う
オープニング
上下白のスーツを着た
スポーツカーを走らせる一人の男
車を止め懐かしそうに海を眺める
そこにマックスオフュルスの<快楽>のテーマが流れる
ドゥミが敬愛していたメロドラマ、女性映画の巨匠
「マックスオフュルスに捧げる」と、、、
色遣いが上手で色彩感覚に溢れたドゥミのモノクローム
色彩がなくても、美しい、美しすぎる
これは監督のセンス、感性だね
テクニックではなく、真似できるものではない
スムーズなキャメラの動きに
ときどきハッとしてグー
フランス映画ってズルイよね
その美しい街並みだけで
0.5点はアドバンテージがあるよね、、、
キャバレーで働く夜の女
自由奔放な女といえば
ジャンヌモローを使いたいところだけど
アヌークエーメで正解だったね
モローだといくら奔放でも
子供がいる母親にはみえないんだよね
演じることはできても
やはりイメージが載らないよね、、、
やっぱりね
優れた監督っていうのは
最初の1本目から
その才能の片鱗をのぞかせるね
ぜったいに観るべき傑作だよ、、、
ここのキャメラの動きにはゾクゾクとさせられる、、、
印象的な階段、、、
ここらへん(上の3つ)「ビフォア」シリーズを思い起こさせる、、、