エリアカザンというと
<波止場><欲望という名の電車>が
日本では代表作とされている
ほかに<エデンの東><草原の輝き>は人気だが、
実際のところ海外では
近年評価が上がっているのは
この<群衆の中の一つの顔>だろ
物語は
いい猿回しの猿(男)を捕まえた女だったが、猿はみるみる成長しキングコングになってしまった、制御不能、おさえの利かなくなったコングを女が始末する、、、表現するとそんな感じで、けっしてモンスター映画ではありません(猿&コング=男)
もっと分かりやすく言うと
テレビ局の内側を描いた
あのルメットの名作<ネットワーク>みたいな映画
ちゅーか、ほぼ<ネッートワーク>
思わぬうちに
一人の男がカリスマとなり、民衆の心を掴んでいく、、、
フェイダナウェイがパトリシアニールで
ウィリアムホールデンはウォルターマッソー
ピーターフィンチがアンディグリフィスってな感じ
まったく似た画もあって
ルメットは<ネットワーク>を撮るにあたって
かなり<群衆の中の一つの顔>を参考にしていることが分かる
しかも
<ネットワーク>よりも、だんぜん面白い、、、
パトリシアニール
もちろんオスカーをとった<ハッド>が印象強いけど
この映画でもいい演技をしている、、、
導入部
WBのトレードマークからブルース調の曲が流れている
それは本編に入ってもしばらく続く
こういう導入部
ツカミはOK!だね
洒落たセリフも、、、
女に心を寄せるウォルターマッソーが
バーで一人佇む女を見つけ声をかける
「ひとりかい?」
すると女はこう答える
「いいえ、無口なお酒と一緒なの」
昔は
ふつうにこういうセリフが出てきたが
最近はあまり聞かないような気がする、、、
エリアカザンを知っている気になっている人たちは
この映画<群衆の中の一つの顔>を観るべきだ!
主人公の男のキャラが強烈に強い、、、
田舎の酔っぱらいのギター弾きが、知らぬ間に全米の人気者に、、、
ウォルターマッソーがウィリアムホールデンに見えてくる、、、(W
まさに<ネットワーク>
ラストのシークエンス、、、「もっとも当てになるのは、平凡な男の平凡な心」