第一回のアカデミー賞の監督賞フランクボーゼージ(ボーゼイギとの表記もあり)が
やはりオスカー史上最初の主演女優賞となったジャネットゲイナーと
そして、共演としてチャールズファレルの主演で撮った名作<第七天国>
ボーセージ、ゲイナー&ファレルの黄金トリオの最初の仕事でもある
第一回のアカデミー賞の監督賞、主演女優賞の他に脚色賞も受賞し
候補だった作品賞はWAウエルマンの<つばさ>にとられてしまったが
今の感覚で評価すれば<第七天国>の方が優れているように思える
(※ちなみに第4回のキネ旬ベストテンの1位でもある)
男は地下下水道のゴミさらい、いつか路上清掃夫になることに憧れている、一方女は姉から常に家庭内暴力を受けていて、貧しさとともに地獄のような生活を送っている、、、這い上がりたくても這い上がれない二人が出逢い、7階建てのアパートメントの、「一番天国(幸福)に近い」7階の部屋で暮らし、じょじょに愛し合うようになり、結婚を誓い合った翌日、戦争がはじまる、、、無神論者の男は「やはり神などいない!」と叫び戦場へ向かう、、、その間、女は上司の男にしつこく結婚を迫られるが、いつ終わるか分からない戦争でいつ帰るか知らない男を待ち続ける、、、そこに男が死んだとの悲報が届く、、、
男が地下水道で働いているファーストシーンがいい
地上からゴミが放り込まれ、ツバを吐かれても黙々とゴミをさらう
男が何故か前向きなのは
「オレはできる男だから、いつか上に上がれる」という超ポジティブな思考だから
だから部屋も、
たとえ7階の階段を上がるのは大変でも、一番テッペンに住みたいのだ
貧しいがばかりに
神様を信じていないと言いながら
実は神様に一番近い場所に居たいのだ
セットが素晴らしく良い
全編スタジオだと思うのだが(戦場シーンはロケ)
街がスタジオ内に再現されている
一部戦場の特撮が模型であることがチープだが
オープンセットでなく
スタジオ内にセットを作ってしまうスケールの大きさが贅沢だ
映画ファン必須必見の名作、、、