たふえいんといなあふ 不思議な魔法の言葉 

No Movie, No Life、、、映画と食べものと、ときどき天然妻、、、

ボクの好きなシーン/娘・妻・母

 

成瀬巳喜男娘・妻・母

高峰秀子原節子がクレジットのトップに並び

森雅之草笛光子宝田明杉村春子淡路恵子加藤大介、

上原謙三益愛子、団玲子、小泉博、仲代達也、笠智衆

なんという豪華な出演陣!

 

演技のぶつかり合いだけ眺めていても

じゅうぶん楽しいけれど

 

同じ成瀬の<流れる>ほど

ぶつかり合い度が低いのは

やはり原節子がいるからか

 

おっとりした原節子

演技の上手さを前面に出すタイプではない

そういう意味では杉村春子とは対局であり

だからこそ、この二人がいることでバランスがとれているのだろうか

 

W主演のような形でデコちゃんと原節子だが

映画の空気を作っているのはデコちゃんではなく

完全に原節子だね

 

こう見ると

原節子は不思議な存在感だ

これからは「空気を作る女・原節子」と、呼ぶことにする

 

演者としての派手さがないのに

知らぬうちに「原節子のいる世界」に映画を染めてしまっている

 

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原節子、夫を亡くし、出戻る一家の長女、その保険金を持っていることに目を付け、なにかと兄妹が金の無心に来る、頼まれると断れない性格のため承諾してしまう、、、ある時、妹の同僚(仲代)と知り合い、お互い惹かれ合う、死んだ夫にはあまり愛情を感じなかったが、若いこの男には愛を感じ幸せを感じている、、、一家に問題が発生した、長男が家と土地を担保に借金し投資していたが事業が失敗した、一家皆で相続するはずの財産が銀行にとられ、一家離散の危機が訪れる、、、5人兄妹みんなが母親の世話を誰が看るかで押し付け合う、、、長女の原節子は断るはずだった良い縁談を承諾して京都に母親と移り住むことを決心する、、、再び愛のない結婚、一度はそんな結婚に懲りたはずなのに、家のため、母親のために決意する、、、そして、恋人との最後の夜、、、

 

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切ないラストダンスのシーン

「私、結婚するの、仕方ないの、母親と京都へ行くわ」

「それなら僕と結婚してください」

「あなたは若いんだから、私みたいな女でなく、ちゃんと若いお嬢さんと結婚しなさい」「年なんか関係ない、僕は貴方が好きなんだ」